土木学会論文集D3(土木計画学)
Online ISSN : 2185-6540
ISSN-L : 2185-6540
70 巻 , 4 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
和文論文
  • 原 祐輔, 羽藤 英二
    2014 年 70 巻 4 号 p. 198-210
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/10/20
    ジャーナル フリー
     本研究は,乗捨て型共同利用型交通システムに対する利用権取引制度を提案する.乗捨て型共同利用交通システムは様々な利用者によって移動手段の時間的・空間的偏在を引き起こす可能性がある.この問題に対して,最適割当と価格設計を実現する利用権取引制度を構築する.本研究は上記の利用権取引制度を実現するために (1)正直表明や効率性を担保するメカニズムデザインと,(2)実適用のための割当問題の解法を示す.また,オークションによって決定する利用権価格特性の解析から,利用権価格は車両移動による出発ノードの外部性と到着ノードでの外部性の差額として解釈できることを示す.最後に,提案アルゴリズムが現実に想定される規模で十分高速に計算できることを示す.
  • 須﨑 純一
    2014 年 70 巻 4 号 p. 211-226
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/10/20
    ジャーナル フリー
     本論文では,車両や建物の影といった局所的な日照変化にも頑健で,昼夜間を問わず適用可能な交通流からの四輪車の位置と軌跡の自動抽出手法を提案する.提案手法は時間差分画像を一定時間内で累積した累積時間差分画像と呼ぶ画像を作成し,閾値以上の輝度値の変化回数を計数して影領域の大半を除去する.この際に車両の一部が欠損するが,累積時間差分画像を更に重ね合わせて車両領域の欠損を補い車両軌跡を決定する.この影を含まない軌跡領域とある時刻における影を含む車両領域との積を取ることで,影なしの車両領域を決定する.最後に上方から見下ろす鳥瞰画像に変換し,車両領域の位置の差分を計算することで車両速度を推定する.歩道橋で撮影した交通流画像に提案手法を適用した結果,昼夜間を問わず高精度かつ安定的に機能することが判明した.
  • 中野 秀俊, 大西 正光, 小林 潔司
    2014 年 70 巻 4 号 p. 227-244
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/19
    ジャーナル フリー
     建設プロジェクト契約には多くの不確実性やリスクが介在する.イスラム法を意味するシャリーアは,不確実性に関わるガラールやマイスィルを禁止する.したがって,プロジェクトに関わる契約は,契約内容によってシャリーアに抵触する危険性を含む.シャリーアに準拠したプロジェクト契約を遂行する場合,契約マネジメントにおける不確実性への対処方法のシャリーア適合性が重要な課題となる.現在のところ,イスラームにおけるシャリーア適合性に関して厳密な定義や普遍的な法解釈が存在するわけではない.また,地域によって適合性の解釈に多大な多様性が介在する.本研究では,プロジェクトに関わる完備契約を対象として,契約のシャリーア適合性を判定する理論モデルを提案し,典型的な契約スキームのシャリーア適合性について考察する.
  • 高山 雄貴, 赤松 隆, 石倉 智樹
    2014 年 70 巻 4 号 p. 245-258
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/19
    ジャーナル フリー
     近年,新経済地理学(NEG)理論を応用した空間応用一般均衡(SCGE)モデルが数多く開発されている.この枠組みは集積の経済を考慮しているという興味深い特徴を持つ一方で,均衡状態の安定性を確認していないなど,いくつかの過度な単純化・NEG理論との不整合が見られる.そこで,本研究では,NEG理論と整合的なSCGEモデルを開発する.このSCGEモデルは,従来研究の課題を解決する,以下の2つの特徴をもつ: 1) Venables1)の枠組みと同様の産業連関構造を考慮することで理論的な整合性を確保している,2) 政策実施により創発する安定均衡状態を得ることができる.さらに,日本を対象とした適用計算を実施することで,提案した手法が実経済を対象とした場合でも計算可能であることを示す.
和文報告
  • 赤倉 康寛, 松田 琢磨
    2014 年 70 巻 4 号 p. 259-269
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/19
    ジャーナル フリー
     アジア-北米東岸コンテナ輸送においては,従来中心的であったパナマ運河経由からスエズ運河経由へのシフトが進んでいる.一方,2016年にはパナマ運河が拡張される.拡張後に,スエズ運河経由へのシフトが続くのか,それとも,パナマ運河経由へ回帰するのかは,アジアで最もパナマ運河に近いわが国の北米への輸送の利便性に大きく関わる.
     以上の状況を踏まえ,本研究は,アジア-北米東岸コンテナ輸送におけるパナマ・スエズ運河経由割合を算定し,スエズ・シフトの要因を分析した上で,拡張後の経由割合について試算を行ったものである.その結果,1) スエズ・シフトは両運河の通航船型及び通航料の差が主要因である,2) パナマ拡張後に両運河の通航船型が同レベルとなった場合,パナマ運河経由コンテナ量は2割強の増加が見込まれるとの結論を得た.
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