土木学会論文集D3(土木計画学)
Online ISSN : 2185-6540
ISSN-L : 2185-6540
71 巻 , 3 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
和文論文
  • 玉越 隆史, 横井 芳輝, 石尾 真理, 鎌田 敏郎
    2015 年 71 巻 3 号 p. 101-116
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/20
    ジャーナル フリー
     全国の多数の道路橋で高齢化が進んでおり,限られた予算で合理的に維持管理することが求められている.そのため,点検データから劣化特性を推定して将来予測に反映する試みも行われている.道路橋では古くから技術基準類が整備され,年代毎には全国でほぼ同じ基準で建設されてきており,その性能は整備時点の技術基準に大きく依存する.本論文では,適用されてきた技術基準の規定を主に耐久性との関係に着目して整理した.その結果,主な劣化要因に関わる規定は,経験的な構造細目等の仕様や下限値規定であり,潜在的に耐久性能の大きなばらつきが避けがたいことを明らかにした.一方で,性能規定化以前の道路橋では,耐久性能に関わる仕様等が適用基準毎に一致するものも多く,劣化予測の観点から耐久性能の差別化が行える可能性があることを示した.
  • 桑沢 敬行, 細井 教平, 片田 敏孝
    2015 年 71 巻 3 号 p. 117-126
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/20
    ジャーナル フリー
     南海トラフの巨大地震津波による被害想定を受けて,西日本を中心に津波避難対策の推進が喫緊の課題となっている.本研究では,適切な津波避難支援策の検討を目的として,地域のあらゆる地点を対象に避難場所整備による人的被害の低減効果を評価した.その結果,津波避難タワー等の氾濫域内における避難場所については,海岸から離れた氾濫域の先端部に近く付近に既存の避難場所が存在しない地域が効果的であることに加えて,適地として考えられがちな氾濫までの時間的余裕が無い地域における避難場所の整備は,不適切な運用が行われた場合,却って被害の拡大を招く危険性があることが確認された.さらに,避難場所の整備にも増して,避難場所に着くことよりも氾濫域から逃れることを優先した避難誘導の重要性が把握された.
  • 塩崎 由人, 加藤 孝明, 菅田 寛
    2015 年 71 巻 3 号 p. 127-140
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/20
    ジャーナル フリー
     近年,日本の自然災害対策の分野では,被災後の都市の再構築能力に関連して「レジリエンス」という用語が頻繁に使われている.自然災害対策におけるレジリエンスの概念は,自然災害に対する脆弱性評価の研究,生態システム,社会生態システムの分野におけるレジリエンスの研究に影響を受けながら発展してきた概念である.本研究では,これらの概念について国内外の文献のレビューを行い,その発展の経緯と多様な定義の整理を行った.都市システムのレジリエンスの概念は,(i)システムの安定性としてのレジリエンスの概念,(ii)システムの適応的再構築能力としてのレジリエンスの概念に分類された.この整理をもとに,今後,自然災害に対する都市システムのレジリエンスの概念的枠組みを構築する上での方向性を提示した.
  • 大澤 実, 赤松 隆, 高山 雄貴
    2015 年 71 巻 3 号 p. 141-155
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/09/20
    ジャーナル フリー
     商業店舗の立地パターンを消費者行動と企業行動の相互作用によって説明づけるモデルとして,Harris & Wilson (1978)が挙げられる.しかし,モデルに集積の経済が存在することに起因する非凸性が障壁となり,このモデルの解析的性質は2ゾーン等の非常に限定的なケースを除き調べられてこなかった.本研究では,赤松ら(2010)の分岐解析手法を援用し,多数のゾーンが存在するもとでのHarris & Wilsonモデルの挙動を分析する.その結果として,新経済地理学モデルで観察される“空間周期倍分岐カスケード”現象が,Harris & Wilsonモデルにおいても生ずることを明らかにする.更に,Harris & Wilsonモデルと既存の様々な立地モデルとの関係も体系的に整理する.
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