土木学会論文集D3(土木計画学)
Online ISSN : 2185-6540
ISSN-L : 2185-6540
68 巻 , 1 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
和文論文
  • 外井 哲志, 坂本 紘二
    2012 年 68 巻 1 号 p. 1-14
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/01/20
    ジャーナル フリー
     北九州市が市内35地区で実施している「生活幹線道路整備事業」では,地区住民の代表者から成る地元協議会と北九州市が共同でルートや構造等を協議し,計画的に生活道路の整備を行っている.本事業では,一旦協議会が設立されればそのまま合意形成が進行する地区が多く,このことから,協議会を設立できるか否かが合意形成の鍵であり,地区の物理的条件やコミュニティなどの社会関係条件が,協議会の設立に大きく影響していると考えられる.本研究では事業対象35地区の特性分析を通して,内的な地区特性と外的サポートが合意形成基盤(協議会)の設立に及ぼす構造を考察するとともに,それらを用いて合意形成基盤の成立状況を定量的に分析した.
  • 外井 哲志, 梶田 佳孝, 西川 秀一郎
    2012 年 68 巻 1 号 p. 15-29
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/01/20
    ジャーナル フリー
     本研究は,違法駐輪対策である撤去を取り上げ,撤去効果を定量的に把握した上で効果的な撤去方法を探ることを目的とする.福岡市天神地区対象の実態調査に基づき,違法駐輪のロジスティック増殖,撤去後駐輪行動による直接・間接復帰行動等を考慮し,撤去後の違法駐輪自転車台数の時間的・空間的な分布モデルを作成した.さらに,シミュレーションモデルを作成し,撤去頻度と撤去台数を変数とした計算を行い,(1)ゾーン毎に回復速度が異なる,(2)違法駐輪台数の低位抑制には全数撤去が効果的である,(3)あるゾーンの撤去は違法駐輪台数水準の低い他ゾーンの台数を増加させる,といった興味深い結果を得た.最後に,(4)シミュレーションにより撤去の効果と撤去のコストの関係を明らかにした.
  • 中野 剛志
    2012 年 68 巻 1 号 p. 30-42
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/01/20
    ジャーナル フリー
     本研究では,アメリカの古典的社会学者C・H・クーリーの「交通の理論」を,クーリーの相互行為論的社会学の中に位置づけて解釈する.クーリーは,コミュニケーションは人格及び社会を形成する相互行為として重視し,交通をコミュニケーションとみなした.またクーリーは,コミュニケーションから価値が生成するという理論を展開し,多元的な価値評価の重要性を主張した.クーリーの交通の概念は,「人や物の空間的移動」という従来の交通の定義を修正するものであり,また彼の理論は,交通の研究における相互行為論的なアプローチの有効性を示唆するものである.
  • 山中 英生
    2012 年 68 巻 1 号 p. 49-58
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/01/20
    ジャーナル フリー
     我が国の自転車空間整備では,歩道上の歩行者との錯綜が重要な課題となっている.歩行者・自転車混在交通を評価する研究は様々あるが,観測量の入手性,指標の説明力不足などの課題が残っている.本研究では歩行者・自転車混在交通の遭遇回数の推定方法をもとにして,危険感に影響する回避幅の影響を考慮した交錯指標による評価方法を開発した.この方法は,歩行者,自転車の方向別交通量,速度の平均,標準偏差,有効幅員からサービスレベルを推計可能であり,多区間の必要度比較を効率的に行うことができる.開発したモデルは実道路での遭遇観測値の良好な説明力を有しており,推計された評価指標は安全感,回避挙動,交通速度と良好な関連を有することが明らかになった.さらに,道路交通センサスを用いてサービスレベル別の路線長率を試算している.
  • 村上 大輔, 堤 盛人
    2012 年 68 巻 1 号 p. 59-69
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/02/20
    ジャーナル フリー
     社会経済データの多くは空間的な単位毎に集計されたデータとして提供されており,データの持つ集計単位の変換が必要となることも多い.そのような変換は面補間と呼ばれる.これまでに様々な面補間法が提案されており,空間データの一般的な性質として知られる空間的相関を考慮した面補間法の提案も行われつつある.しかしながら,それらは実用性の面で課題も残されている.そこで本研究では,まず,固有ベクトル空間フィルタリングに基づいて空間的相関を考慮した面補間法を提案する.提案手法は標準的な統計パッケージを用いた実装のできる実用的な手法である.また,提案手法は拡張が容易であり,本研究では,拡張の一例として提案手法を地理的加重回帰と組み合わせる.最後に,提案手法を高齢化率の面補間に適用し,その予測能力を検証する.
和文ノート
  • 窪田 諭
    2012 年 68 巻 1 号 p. 43-48
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/01/20
    ジャーナル フリー
     本研究では,道路事業を対象として,プロダクトデータモデルの概念に基づき3次元CADソフトから生成され,ISOに準拠して流通される3次元データを活用するための方策を検討した.まず,3次元データの活用場面として業務段階毎に既往の論文や報告などを分類した.次に,3次元データの活用を推進するために今後取り組むべき政策および研究課題として,3次元データ交換標準の策定,関連制度の改訂,道路データモデルの構築,業務プロセスモデルの実現,3次元CADエンジンの開発および3次元データ活用環境の整備を挙げた.最後に,地方公共団体の道路事業における3次元データの活用可能性を検討し,そのための実施項目をまとめた.
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