首都圏では三環状高速道路ネットワークの概成が間近であり,近年,新規供用インターチェンジ(IC)付近の大型物流施設立地が目立っている.このような物流施設立地動向を予測する有効なツールの一つが立地選択モデルであり,これまでも計画立案支援のために用いられてきた.
本研究は,最新の第五回東京都市圏物資流動調査(2013年実施)結果を用いて,物流施設立地選択モデルの精度向上を検討している.具体的には,空間ラグモデルと空間誤差モデルの,いわゆる空間相関を前提としたモデルを中心に,その詳細な特性把握とともに,説明力の高い分析手順について検討した.また,説明変数に,約1km四方の3次メッシュデータを用いたことも本分析の特徴である.分析結果から,空間相関を考慮したモデルには,十分な精度向上が期待できることが確認された.
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