工業化学雑誌
Online ISSN : 2185-0860
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72 巻, 2 号
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  • 合葉 修一
    1969 年 72 巻 2 号 p. 379-383
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
  • 小林 達吉
    1969 年 72 巻 2 号 p. 384-388
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
  • 水口 純, 相沢 益男
    1969 年 72 巻 2 号 p. 388-394
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
  • 七字 三郎
    1969 年 72 巻 2 号 p. 395-402
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
  • 戸田 清
    1969 年 72 巻 2 号 p. 402-408
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
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  • 照井 堯造
    1969 年 72 巻 2 号 p. 409-414
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
  • 木下 祝郎
    1969 年 72 巻 2 号 p. 415-419
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
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  • 竹西 忠男
    1969 年 72 巻 2 号 p. 420-425
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
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  • 梅沢 純夫, 土屋 務
    1969 年 72 巻 2 号 p. 425-431
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
  • 籏野 昌弘, 米山 道男, 野沢 庸則
    1969 年 72 巻 2 号 p. 431-436
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/11/25
    ジャーナル フリー
  • 伊藤 一郎
    1969 年 72 巻 2 号 p. 437-443
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
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  • 尾崎 浅一郎
    1969 年 72 巻 2 号 p. 443-450
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
  • 福井 三郎, 田中 渥夫, 藤井 克彦
    1969 年 72 巻 2 号 p. 450-455
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
  • 原田 篤也
    1969 年 72 巻 2 号 p. 456-460
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
  • 立花 精
    1969 年 72 巻 2 号 p. 461-464
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
  • 駒野 照弥, 奥山 典生
    1969 年 72 巻 2 号 p. 465-470
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    生体成分の分離分析を目的として,アミノ酸,ペプチド,酵素の自動分析に関する研究-とくに発色系の検討を行なった。アミノ酸,ペプチド類では,アミノ基の反応としてトリニトロベンゼンスルホン酸法,グアニジノ基の反応として坂口反応,イミダゾール基の反応としてパウリ反応,チオエーテル基の反応としてトリナトリウムペンタシアノアンミンフェロエート反応,インドー,ル基の反応としてエールリッヒ反応を行なった。
    一方,酵素反応の自動分析の例としては,加水分解酵素としてp-ニトロフェニルリン酸を用いてホスファターゼの活性測定を,酸化還元酵素としてO-ジアニシジン-ペルオキシダーゼ法によりジアミン酸化酵素の活性測定を行なった。これらについて,自動分析の流路図とその結果を報告する。
  • 北条 舒正, 白井 汪芳, 高山 公子, 大和 公子
    1969 年 72 巻 2 号 p. 470-473
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    銅フィプロイン錯体の生成反応を種々のpH領域で検討した。フィブコィンはLiBrに溶解し,透析により,LiBrを除き調製した。この溶液を種々のpHで銅イオンと反応させた。溶液の変化は,pH滴定曲線,紫外可視スペクトル,粘度から検討した。pH8.5以下では,可視部700mμに吸収をもち,分子内錯体の生成が認められる。常温で放置すると,pH6.5から7.5付近でゲル化が起こるのが視察される。このゲルを30℃で乾燥して,X線回折,IRスペクトルから調べると,クロスβ構造であることが判った。pH8.5以上の溶液では可視部540mμに吸収をもってくる。これはCu←N結合に基づくものと考えられる,粘度は低下し,X線回折から,ランダム構造であることが明かになった。
  • 籏野 昌弘, 野沢 庸則, 池田 朔次, 山本 隆一
    1969 年 72 巻 2 号 p. 474-477
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    高分子・金属錯体の触媒作用において,触媒の不整構造が触媒作用にいかなる影響を与えるかを検討することを目的として,ポリリジン・銅錯体の3,4-ジオキシフェニルアラニンの酸化反応に対する触媒効果を研究した。その結果,ポリリジン・銅錯体が,3,4-ジオキシフェニルアラニンの酸化反応に対する活性ある触媒であることを見いだした。そして,ポリ-L-リジン・銅錯体をpHlo.5,Tcu/TN(触媒系に加える銅イオンとポリリジンの濃度の比)が0.13,あるいは,0.10という条件で触媒に用いると,不整酸化反応が行なわれることを見い出した。さらに,ポリ-L-リジン・銅錯体の構造を,旋光分散,円偏光二色性を測定して解析し,この不整酸化反応がポリ-L-リジン・銅錯体のヘリックス構造にもとづく不整構造に依存するものであることを推定した。また・速度論的研究から,この酸化反応の不整性は,触媒と基質との活性中間体の形成反応における不整性によるものであることを結論した。
  • 秦 邦男, 筒井 芳男, 横田 金吾
    1969 年 72 巻 2 号 p. 478-481
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    高分子溶剤として特異な性状を有するハイドロトロピック溶液(キシレンスルホン酸ナトリウム水溶液)を用い酵母(Candidautilis)のRNA抽出を試み,RNAがNa塩の形で容易に抽出される事を認めた。例えばキシレンスルホン酸ナトリウム水溶液(30wt%)中で生酵母もしくはそれのエタノール前処理酵母を加温抽出すると(93℃,3時間),粗RNA(純度70~80%)が7~8%の収率で得られる。この場合,抽出温度が高くなるにつれ,粗RNAの純度が高くなるが,逆に収率は低下する。このような事実から,ハイドロトロピック溶液によるRNAの抽出は,大部分のRNAが先ずリボ核蛋白として抽出されるが,温度効果によって二次的に蛋白との結合が切断されると推定される。
  • 高橋 貞夫, 梅田 貞夫
    1969 年 72 巻 2 号 p. 481-485
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    酵母よりの核酸抽出について,抽出速度式と,連続完全混合槽においての定常,および定常状態にいたるまでの過程について理論的解析を行ない,実験結果と比較検討した。
    抽出速度は,イ)酵母よりの液境膜を通しての核酸の移動が律速であり,ロ)酵母が非常に小さいために菌体内での核酸の濃度勾配は無視しえ,菌体内に均一に溶解しているとの仮定のもとに
    が成立する。
    これにもとづき連続完全混合槽について解析を行なえば,
    定常状態では第n槽での核酸濃度は,
    定常状態にいたるまでの過程で第1槽における濃度変化は,
    イ)空の槽内に流入しはじめてからオーバーフローしはじめるまでの期間については,
    ロ)ナーバーフローしはじめてから定常状態にいたるまでの期間については,
    で表わすことができる。
    これらは実験結果と良く一致した。
    このことは本実験条件での核酸抽出において,抽出速度は高分子核酸の酵母内での低分子化反応よりも,核酸の抽出液側境膜での移動が律速であると推測できる。
  • 鈴木 周一, 大橋 力, 川島 祐夫
    1969 年 72 巻 2 号 p. 486-489
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    と場廃水を加熱処理することによってえられた加熱沈殿物は,アミノ酸組成のすぐれたタンパク質分を含有することに着目し,これを栄養源として放線菌の培養を行ない,プロテアーゼの生産および採取を試み,分別したプロテアーゼの性質を検討した。
    その結果,菌体増殖度合はきわめて早く,約24時間位で菌体量は最大に達した。培養液中のプロテアーゼ活性は菌体の死滅期において急激な増加を示した。ついで培養液から硫酸アンモニウム塩析法によって粗プロテアーゼを採取した。ここにえられたプロテアーゼはロ紙電気泳動,超遠心沈降による試験の結果,少なくとも2種類以上含まれることがわかった。さらにカラムクロマト法によって一応3種のプロテアーゼをそれぞれ分別し,酵素活性の性状からみて,これらのプロテアーゼはアイソザイムとみなされた。これらの結果をまとめてと場廃水の無害化ならびに利用に関する指針をうることができた。
  • 木村 昭子, 白崎 春海, 宇佐美 昭次
    1969 年 72 巻 2 号 p. 489-492
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    酵素をその活性を保ったままで不溶化し,基質と反応させようとする考え方は,酵素の研究,利用という面から多くの利点を与えるものと考える。著者らはその方法の一つとして吸着剤に酵素を吸着させることによって,水に不溶なcomplexを調製しているが,本報では被吸着酵素の動態を考察するためにMichaelis定数および最大速度を測定した。すなわち,酵素としては市販の糖化型アミラーゼを使用し,これを活性炭または酸性白土に吸着させてcomplexを調製し,これを種々な濃度の基質と反応させたところ,Michaelis定数はいずれもnative酵素より増加し,最大速度は減少した。これにより,吸着剤表面の酵素はかなり構造上の変化を受けていることがわかった。また吸着剤の種類によって,基質と接触したときの被吸着酵素の溶離現象がかなり異なることを見出したが,この場合,酸性白土に吸着した酵素の顕著な溶離現象について,その溶離酵素が吸着時に水素イオン変性を受けることを推察した。ついで阻害剤を作用させて,Michaelis定数および最大速度をnative酵素の場合と比較し,阻害機構の上から酵素の動態の解析を行なった。
  • 北島 昌夫, 宮野 静夫, 近藤 朝士
    1969 年 72 巻 2 号 p. 493-499
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    カタラーゼ,ウレアーゼ,リパーゼ,ヘモリゼートなどの酵素水溶液を,ポリスチレン,シリコーン誘導体,エチルセルローズなどの合成高分子よりなる,粒径数百ミクロンの半透膜球中に封入したマイクロカプセルをつくり,酵素活性その他の性質を調べた。
    操作中の酵素の失活をさけて,マイクロカプセル化は反応性試薬を全く用いない水中乾燥法によった。その結果,カタラーゼについては,カプセル化後も未処理の場合の約70%の活性が保持されていること,反応速度はほぼカプセル量に比例することなどが分った。ウレアーゼでは,サムナー単位/gが1.75×104であった酵素を用いて3.1×103のものが得られた。リパーゼでは低分子量基質に対しては有効であったが,高級脂肪酸エステルに対しては分解活性を示さなかった。ヘモリゼートカプセルも過酸化水素分解活性を示し,酵素液としてそのまま利用し得ることが分った。これらは反応系からの回収が容易であって,くり返して反応に利用できる。
    マイクロカプセル化酵素を用いた反応では,酵素反応そのものには何の変化もないが,膜の透過性および反応系において酵素が局在すること,などの効果が大きいことが分った。
  • 遠 藤勲, 永井 史郎, 合葉 修一
    1969 年 72 巻 2 号 p. 499-502
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    環境変化に対する適応現象に一般に生物(微生物)の特性であるが著者らは空中窒素固定菌,Azotobactervinelandiiの連続反応装置を用い,増殖反応に関して定常状態を実現したあとの系の環境(ケモスタット),すなわち反応系を連続から回分へ切り換えかつ培地組成(グルコース濃度)を階段的に変動させた場合,必然的に生ずる菌の増殖に関する非定常状態を工業的に利用する可能性につき二,三の実験的な検討を行なった。ここにいう工業的利用とは便宜上,菌体内核酸物質RNAを目的の生産とした場合である。なお,この非定常プロセスは希釈率(流入培養液の槽内平均滞留時間の逆数)の低いケモスタットから出発すると対糖収率は定常プロセスとくらべて著しく向上したが,希釈率の高い系から非定常プロセスに移行させた場合にはその対糖収率の上昇はさして顕著ではなかった。本報告はAzotobacter vinelandiiによる実験的検討にすぎず,かつこのような非定常プロセスを他の生産物および一般の工業微生物についても利用しうるか否かは必らずしも簡単に予測できない。しかしながら,ここで述べる実験的検討は少なくとも他の微生物への応用につき一つの可能性を示唆するものと考えられる。
  • 中村 以正, 小林 達吉
    1969 年 72 巻 2 号 p. 503-506
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    Asp.terreusK26のイタコン酸発酵において発酵速度および収率に対する大気圧下の気相ガス分圧の効果を,20lワルドホフ型培養槽を用い回分培養および単槽連続培養法により検討した。イタコン酸集積比速度の最高値は,酸素分圧0.06~02atmの範囲および炭酸ガス分圧0.018~0.2atmの範囲でえられた。イタコン酸集積比速度Vi/Cm[対液%/day.1%菌体濃]または菌体増殖比速度Vm/Cm[対液%/day・1%菌体濃度]とガス分圧の間に次の実験式がえられた。
    Vi/Cm
    =1+340Pco2 Vm/Cm=2.8-123Pco2 Vi/Cm=7.9-8.1Po2
    酸素分圧0.5atm以下では菌体増殖比速度に明確な差異は認められなかった。過剰の通気によるイタコン酸収率の顕著な低下の原因は酸素分圧の上昇によるのではなく炭酸ガス分圧の低下にあることをみとめた。
  • 島原 健三, 中州 信明, 榊原 雄二
    1969 年 72 巻 2 号 p. 506-509
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    B-80株はn-アルカンを主成分とする炭化水素混合物を唯一の炭素源とする無機培地で振邊培養の結果,カルボン酸およびエステルを生産する。実験計画法により,カルボン酸生産量の増加を検討した結果,始発培地では炭化水素のカルボン酸への変化率は1%以下であったが改良培地での培養の結果約15%となり,同時に生成するエステルは約20%となった。カルボン酸生産量に対して影響の大きい因子は培養日数,炭酸カルシウム量,窒素源の種類および量,鉄,塩化ナトリウム,ペプトン,硫酸マグネシウム量などであり, 特に培養日数, 炭酸カルシウム量, 窒素源の種類および量の寄与率は大きかった。個々のn-アルカンを用いた実験においては,生成カルボン酸の炭素数および生成エステルの酸およびアルコール成分の炭素数は使用した炭化水素の炭素数と等しかった。
  • 長島 実, 宇佐美 昭次
    1969 年 72 巻 2 号 p. 509-512
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    クエン酸発酵菌における菌体無細胞抽出液のアコニターゼ活性と菌体増殖および酸蓄積との関係を検討し, 不完全酸化物であるクエン酸の蓄積を説明しようと試みた。その結果, 本活性は菌体増殖との関連性のみならず, エネルギー代謝の上でのクエン酸回路の運行状態を示し,さらに,クエン酸の蓄積量を決定する因子の一つであることを認めた。その活性はRamakrishnanらもAsp.niger で認めているように培養5,6日目を境として急激に低下し, かつこれは培地中の窒素源の消耗に起因する菌体増殖の停止,酸蓄積の開始と並行し,その後の活性は培地に蓄積されるクエン酸量と相関する。
    さてメタノールの生酸増進効果は本酵素,その合成系に対する直接作用によるものではないが,活性を低位に保ち,好気的な糖代謝を抑えている。黄血塩による効果は,アコニターゼの活性の黄血塩添加による急激な消失から,本酵素合成系に対する直接阻害として認められた。従来からの菌体増殖抑制に対する効果も認められるが生酸に対するこれら諸効果の寄与に関しては不明である。さらに培地pHと本酵素活性の関連性を検討し,培地高pHは,培地中のクエン酸を減少させるが,これをアコニターゼ活性の増大として認めた。しかしながら,本報の結論はアコニターゼの酵素としての特異性からこれに連鎖する酵素系の挙動を併せて考慮する必要がある。
  • 川手 昭平, 小池 美苗, 福尾 剛志, 橋場 義彦, 市川 智弘
    1969 年 72 巻 2 号 p. 513-517
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    土壌から分離したAsP.oryxaeの2菌株を用い,深部培養によるコウジ酸発酵の培地組成,とくに窒素源の種類と濃度および初発pHについて検討した。基本培地にはK(木下)培地を用い,窒素源をNaNO3,カツオエキスまたは酵母エキスに変えて好適条件を求めた。
    その結果,窒素濃度の最適値はいずれの窒素源でも2×10-2g-atom/lであった。最適pHは生理的アルカリ性のNaNO3では2.5,緩衝能の強いカツナエキス,酵母エキスでは4~5であった。これらの条件では,菌体の生育が適度で,コウジ酸の生産速度は最大であり,かつ糖消費率,コウジ酸の対消費糖理論発酵率も非常に大きく,コウジ酸の分解は遅かった。最高生産量の例をあげれば,10%ブドウ糖・酵母エキス培地で,上記好適条件によってふりまぜ培養13日で50.69g/lのコウジ酸がえられた。
  • 川手 昭平, 小池 美苗, 福尾 剛, 米沢 千秋, 司辻 忠信
    1969 年 72 巻 2 号 p. 518-521
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    深部培養によるコウジ酸発酵の促進剤として,メチルアルコール,エチルアルコール,n-プロピルアルコールおよびi-プロピルアルコールについて検討した。培地はBK-2[ブドウ糖100g,カツオエキス2.5~2.8g(窒素2×10-2g-atom相当),KH2PO41.0g,MgSo4・7H2O0.5g/l,pH4.0]を用いてそれぞれのアルコールを添加し,Asp.oryzaeM-128を接種してふりまぜ培養を行なったところ,n-プロピルアルコールが最も顕著な効果を有し,0.5%以下では発芽,生育の促進,0.5%以上では逆に抑制がみられ,この刺激,静菌両領域の中間の1%前後に非常に強い発酵促進領域があった。このアルコールの添加によって発酵期間を短縮し,コウジ酸最高生産量,糖消費率,対消費糖理論発酵率を増大した。たとえばn-プロピルアルコール1%の添加,13日でコウジ酸67.4g/lを生成した。アルコールの添加時期は接種直前を最良とした。アルコール添加で培養を開始し,発酵経過中にさらにアルコールを追加添加したところ期待した効果はみられなかった。
  • 平賀 興紀, 上久 保正
    1969 年 72 巻 2 号 p. 522-525
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    コリノイド(いわゆるビタミンB12関連化合物)生合成機構解明への寄与を目的として,従来コリノイドの醗酵生産や生合成研究に広く使用されているブロピオン酸菌によるコリノイド生成に及ぼす各種抗生物質の影響を検討した。まず,2種の供試菌の一つPropionibacterium(Pr.)shermaniiで検討したところ6種の供試抗生物質のうちアクロマイシン(AcM),テラマイシン(TM)が顕著な効果を云した。同様の効果を別の供試菌Pr.arabinosumについても認めた。さらに検討の結果抗生物質によりコリノイドと同時にポルフィリン生成も促進されることから両者に共通の径路の共通の前駆体の一つδ-アミノレビュリン酸(ALA)の生成を促進することを認めた。
  • 半田 隆, 相川 秀夫, 石井 忠浩, 折笠 令吉, 鮎川 弥一
    1969 年 72 巻 2 号 p. 526-531
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    多糖類の鎖長やアミロース含量を決める一つの手段として応用されてきたヨウ素デンプン反応について,主として多糖類分子のコンホメーションとヨウ素の電子状態に着目して,吸収スペクトル,旋光分散(ORD),円偏光二色性(CD),電圧滴定などの方法により,錯体水溶液におけるみかけの平衡定数,吸光係数,比旋光度,分子楕円率およびこれらの温度変化を測定した。その結果平衡定数はヨウ素およびヨウ化カリウムの濃度範囲により変化すること,また平衡定数および吸光係数の温度変化は30℃から40℃附近に屈折点が存在すること,錯体の吸収波長附近には+コットン効果が観察され,比旋光度は103のオーダーであること,これに対応するCDから得られる分子楕円率は104のオーダーであること,そしてこのCDから光学活性点が多中心であること,および電圧滴定の結果からアミロースヨウ素錯体には温度範囲によって多段平衡が認められること,などがわかった。これらのことから,この錯体水溶液はきわめて複雑な平衡系であり,単に吸収波長や吸収強度から鎖長や分枝成分の推定を一義的に行なうには問題があり,特に分子の形状に関しては以上に述べたような物理化学的手段を用いてさらに厳密な検討の必要があることがわかった。
  • 富田 繁, 寺島 一生, 吉田 靖彦
    1969 年 72 巻 2 号 p. 532-538
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    デンプンを有機溶媒中でカルボキシメチル(CM)化することにより,デンプン粒子を水可溶性の高分子電解質とし,その電気泳動的測定を行なった。まずデンプンおよびデンプン粕のアルカリ化およびCM化反応の度合をアルカリ量,粘度,超遠心法により検討し,最適の反応条件を求め,エタノール媒体中でエーテル化度(DS)0.8前後のCM化デンプンおよびデンプン粕を得ることができた。さらに各種デンプンのCM化物について電気泳動を行ない,泳動図形を比較した結果,1ピーク形(ジャガイモデンプン),中間形(コメ,ムギデンプン)および2ピーク形(トウモロコシデンプン)の三種に分類されることを見出した。一一方,沈降図形はむしろ逆の傾向を示し,原料デンプンによる差異が泳動図形に顕薯に反映されることを認めた。またCMデン方プンのDSと電気泳動移動度uとの関係は,経験的にu=alogDS+b(a,bは常数)の形で表現されることを見出した。そこで泳動図形からu分布を求め,さらに上の関係式を利用してDS分布を求める方法を提案し,二,三の実例についてこのようにして求めたDS分布から計算した平均DSと実測のDSとが互によく一致することを示した。
  • 佐藤 利夫, 水口 純, 帯川 安彦
    1969 年 72 巻 2 号 p. 538-540
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
  • 谷 忠昭, 菊池 真一, 岡田 宏一郎, 野瀬 武博
    1969 年 72 巻 2 号 p. 541-544
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    写真用色素による減感作用と現像抑制作用を区別して観測するため,フェノサフラニン(I),チアカルボシアニン(II),チアジカルボシアニン(III)およびチアトリカルボシアニン(IV)を用い,次の順序で処理したフィルムの写真感度を比較した。(A)露光→色素の吸着→現像・定着。(B)色素の吸着→露光→現像・定着。その結果,色素の吸着量が増すとフィルムAもBもともに感度が低下する。フィルムAの感度の低下は色素の現像抑制作用に基づくものと考えられる。吸着色素の可視反射スペクトルの解析から,吸着色素が会合を起こすと現像抑制が強くなることがわかった。色素I,III,およびIVではフィルムBの感度がAに比べて著しく低い。これは,これらの色素による減感作用に基づくものと考えられる。色素I,III,およびIVの電子親和力は色素Iあるいは臭化銀に比べて大きいと考えられることから,色素による減感作用は,吸着色素による臭化銀の自由電子の捕獲に起因することが示唆される。
  • 大野 湶, 向 正夫
    1969 年 72 巻 2 号 p. 545-548
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    前報までに鉄-ニッケル合金薄膜電着用電解液としてスルファミン酸ニッケルを主剤とする電解浴を開発してきた。本論文ではその溶液特性に関して従来の硫酸ニッケルを主剤とする電解液と対比しつつ二,三の検討を行なった。
    波長300~750mμ の範囲での吸収スペクトルの観察,比導電率,粘度の測定を行ない,また比重測定から見掛け分子容を計算した。吸収スペクトルの観察では,スルファミン酸塩浴中のニッケルの吸光度が同一ニッケル濃度において硫酸塩浴のそれよりも多少大きく現われている。さらにこれらの溶液特性の観察からスルファミン酸塩浴中のニッケルイナンの溶液構造を考察した。濃厚なスルファミン酸ニッケル溶液中のニッケルイオンは解離しないで水分子や他の分子種を会合したクラウドと呼ばれるような大きなイオン集団を形成しているように考えられる。
  • 松本 勲, 長谷川 弘, 栂野 清作, 石渡 勝己
    1969 年 72 巻 2 号 p. 549-552
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    赤外吸収スペクトルによるアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(以後ABS-Naと略記する)の直鎖ABS-Na(以後ソフトABSと略記する)と分岐ABS-Na(以後ハードABSと略記する)の定量法について検討した。前処理は洗剤分析を対象とした場合1)95%エタノール可溶分を一般の洗剤分析法の処理に従ってカチオン交換カラムに通し,n-ブロピルアンモニウム塩とし,赤外吸収スペクトルを測定する方法,および2)塩酸で加水分解後,脂肪酸,香料などを石油エ一テルで除去し,n-ヘプチルアンモニゥム塩として抽出して赤外吸収スペクトルを測定する溶媒抽出法の二つを検討した。キーバンドは他のベンゼン置換体以外は有機物の妨害の少ない673cm-1(ソフトABS),659cm-1(ハードABS)を用い0.5~0.7%二硫化炭素溶液とし,波数を8倍に拡大して通常法で定量した。妨害物を20%(パラトルエンスルホン酸ナトリウム,ラウリン酸モノエタノールアミド各10%)含む場合,1)の方法はソフトABS40~80%の範囲が土2.2%以内の誤差で定量可能であり,2)の方法はフソトABSO~100%の全領域にわたり標準偏差土1.4%で定量可能であった。これを原料ABS-Na,市販の粉末,液体洗剤へ応用した。
  • 功刀 泰碩, 大瀬 秀隆, 荒井 弘通, 飯田 汎
    1969 年 72 巻 2 号 p. 553-557
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    プロピレンと一酸化窒素の反応によるアクリロニトリルの合成に使われる鉛化合物触媒の作用について検討した。反応は常圧流通式固定触媒床反応器を用いて行なった。酸化鉛-酸化チタン系触媒は優れた触媒活性を示した。酸化鉛の単位表面積当りのアクリロニトリルの生成量は二酸化チタンのそれよりはるかに大きい。触媒のX線回折の結果,反応温度500℃ 付近では,鉛の原子価変化が起こることが認められた。担体としてシリカゲルを用いた酸化鉛(II)触媒を用いた場合,シリカゲルに対する鉛の担持量に比例して触媒活性は増加し, 酸化鉛1.3wt%以上の担持率では活性はほぼ一定になる。酸化鉛(II) は本反応に対し優れた触媒活性を示し,触媒活性と鉛の原子価変化の間に密接な関係があることがわかった。
  • 田村 益彦, 安井 昭夫
    1969 年 72 巻 2 号 p. 557-561
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    酢酸中における第一および第二銅塩とアルカリ塩の反応および第一銅塩の酸素酸化反応について検討した。塩化第一銅と塩化リチウムとの反応では,錯体LiCuCl2または錯イオン[CuCI・CI]-が生成すると考えられ,第一銅塩の酸素酸化反応はこの種の錯体を経由して進行すると考えられた。第一銅塩の酸素酸化反応は水およびベンジルアセテート,ジメチルホルムアミドなどの溶媒の添加によって促進された。酢酸第二銅と塩化リチウムの反応では配位子交換反応が起り,クロロ錯体が生成すると考えられた。酢酸第二銅と酢酸ナトリウムの反応では,不溶性複塩NanCun(OAc)3n(n=1または2)が単離され,この不溶性複塩は塩化第二銅二水塩と過剰の酢酸ナトリウムとの反応でも生成した。液相一段法によるエチレンからの酢酸ビニル合成反応の反応条件下では第一銅塩および第二銅塩は主として錯体を形成して存在していると考えられる。
  • 田村 益彦, 安井 昭夫
    1969 年 72 巻 2 号 p. 561-567
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    パラジウム塩-第二銅塩を触媒系とするエチレンからの液相酢酸ビニル合成反応について検討した。エチレン反応速度に対して多くの場合,反応で生成する第一銅塩の酸化反応が律速過程となり,この場合,塩化リチウム濃度およびエチレン/酸素の分圧比が支配的な因子となった。反応条件と各生成物の収率の関係はアセトアルデヒドの主生成経路が酢酸ビニルの加水分解反応であり,エチリデンジアセテートはエチレンより直接生成するとする考えによって説明できた。パラジウム塩によってエチレンとの反応性は変化するが,この点は酢酸中におけるパラジウム塩の会合性の変化およびパラジウム塩の配位子交換反応性によって説明できる。得られた結果をもとにして,これまで呈出された酢酸ビニル合成反応の反応機構について今一度考察した。
  • 田村 益彦, 安井 昭夫
    1969 年 72 巻 2 号 p. 568-571
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    パラジウム塩-酢酸塩-塩化第二銅系を代表的な触媒系とするエチレンからのエチレングリコールモノアセテート合成反応について検討した。その結果,本反応においては水の存在が必要であり,エチレングリコ一ルモノアセテートの生成速度rEGMAは次式によって表わされることがわかった。
    rEGMA=kPC2H4[PdXn][MOAc][CuCl2]1.7
    また,反応条件を適当に選べぱ,エチレングリコールモノアセテートの反応エチレンに対する収率は90%以上となり,このほかエチレンリグコールジアセテート,2-クロルエチルアセテート,アセトアルデヒド等が生成した。得られた結果をもとにして反応機構を考察した。
  • 田村 益彦, 安井 昭夫
    1969 年 72 巻 2 号 p. 572-574
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    パラジウム塩を触媒とする塩化ビニルからの酢酸ビニル合成反応について検討した。本反応はパラジウム塩に対して接触的に起り,反応後金属パラジウムの析出は全く認められなかった。ソジウムクロロパラデートを触媒とする反応では,酢酸ビニル生成速度度は酢酸塩添加量に最も強く支配された。酢酸パラジウムを触媒とする場合には,酢酸パラジウム1molによって約1.5molの塩化ビニルが反応し,酢酸ビニルとアセトアルデヒドを与え,反応後塩化パラジウムが析出した。また,酢酸パラジウムを触媒に用いると,酢酸およびジメチルホルムアミド中では酢酸ビニル生成反応が起こるが,トルエン中では全く起こらなかった。反応機構として配位子交換反応が考えられた。
  • 田村 益彦, 安弁 昭夫
    1969 年 72 巻 2 号 p. 575-578
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    酢酸中における含窒素酸化剤(硝酸,硝酸塩,亜硝酸塩および酸化窒素ガス)の挙動について検討した。パラジウム塩-硝酸リチウム系触媒によるとエチレンからエチレングリコールモノアセテートが高収率で得られるが,この場合の発生ガスは酸化窒素および亜酸化窒素であり,窒素ガスは全く生成しなかった。亜硝酸ナトリウムは酢酸と反応し,酸化窒素ガスおよび硝酸ナトリウムを生成した。また,酸化窒素ガスは酸素と段階的に反応し最終的には硝酸基となった。酸化窒素ガスは硝酸および硝酸リチウムと反応し一部二酸化窒素を与えた。酢酸塩と硝酸との反応では硝酸塩が生成し,塩化リチウムと硝酸との反応でも硝酸リチウムが生成した。塩化パラジウムと硝酸との反応において苛酷な条件下では硝酸パラジウムが生成した。ソジウムクロロパラデートと酸化窒素ガスとの反応では,錯体は形成されなかった。
  • 田村 益彦, 安井 昭夫
    1969 年 72 巻 2 号 p. 578-580
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    ソジウムクロロパラデート(Na2PdCl4)および硝酸リチウムを溶解した酢酸中に常圧,常温で撹拌下エチレンを吹込むとエチレングリコールモノアセテート(EGMA)が高収率で得られた。この反応では,硝酸リチウムは酸化剤として働き,エチレン下の反応では酸化窒素ガス(NO)を与えた。エチレンからの副生成物として,アセトアルデヒド(AcH),酢酸ビニル(VAc),エチリデンジアセテート(EDA)およびエチレングリコールジアセテート(EGDA)が生成するが,適当な反応条件下では反応エチレン基準のEGMAの収率は95%以上となった。本反応においては,Pdoをも含めていかなるPd塩も有効な触媒となるが,酢酸第ニタリウムおよび硝酸第二水銀は不活性であった。同様な反応方法をジメチルホルムアミド中および水溶液中の反応に適用したが,AcH以外の生成物は得られなかった。
  • 田村 益彦, 安井 昭夫
    1969 年 72 巻 2 号 p. 581-585
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    Pd塩-硝酸リチウム系触媒による有機酸中でのオレフィンからの1,2-グリコールモノエステル合成反応についてグリコールモノエステルの生成速度より検討した。エチレングリコールモノアセテート(EGMA)生成速度はPd(塩)濃度に対して硝酸リチウム濃度が10倍以上のときは,次式によって表わされた。
    r=k[PdXn]Pc2H4 k:速度定数,[PdXn]:Pd(塩)濃度,Pc2H4:エチレン分圧
    酢酸中の反応をプロピオン酸およびn-酪酸中の反応に適用するとエチレンから,それぞれエチレングリコールのモノエステルが高収率で得られた。プロピレンおよび1-ブテンからは酢酸中でプロピレングリコールおよびn-ブチレングリコールのモノアセテートが得られ,エチレン,プロピレンおよび1-ブテンの反応性は,エチレン>プロピレン>1-ブテンの順であった。
    得られた結果より,本反応によるグリコールモノエステルの生成機構について考察した。
  • 田村 益彦, 堤 充紀, 安井 昭夫
    1969 年 72 巻 2 号 p. 585-589
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    PdCl2-LiNO3系を触媒とするエチレンからのエチレングリコールモノアセテート(EGMA)合成反応を酸素共存下で行なった。EGMA生成速度に対する酸素分圧およびエチレン分圧の効果は共にエチレン/酸素の値に著しく依存した。またエチレン-酸素混合ガスによって反応を行なうと,エチレン/酸素が2.0のときEGMA生成速度は最大となった。充填塔による加圧下の連続反応で,EGMA生成速度はPdCl2:0.015mol/l,64℃,3.0kg/cm2(ゲージ圧),エチレン/酸素=1.56,取出し液中のEGMA濃度:2.68mol/lの条件下で,1.64mol/l・hrとなり,EGMAの反応エチレンに対する収率は95.8%であった。EGMA生成速度に対する有効酸化剤の損失速度の割合は0.06であった。反応混合液からEGMAを蒸留で回収できることおよび回収触媒の活性がほぼ満足できるものであることを確かめた。
  • 南谷 晴子, 福住 一雄
    1969 年 72 巻 2 号 p. 589-593
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    オレイン酸ナトリウムコロイド水溶液の50±0.1℃,pH9における自動酸化について,コバルトイオン濃度およびナレイン酸濃度の影響を検討した。この実験を基礎として10-4mol/lの塩化コバルトを含む2/3×10-2mol/lのオレイン酸ナトリウムコロイド水溶液をpH9,50±0.2℃で10時間または26時間酸化した。この酸化混合物を弱酸性でエーテル抽出してからメチルエステル化し,シリカゲル,メタノール-ベンゼンを用いる分配クロマトグラフィーを行ない6区分に分けた。オレイン酸とオレイン酸メチルについても,無触媒,50±0.2℃,液層1mm厚で50日間自動酸化を行ない同様に処理した。これら酸化生成物についてIR,UV,NMR吸収スペクトル,化学的挙動,過酸化物価,分子量などを測定して生成物の性状について検討した。酸化物としてはヒドロペルオキシドのほか,環状過酸化物,ケトンおよびヒドロキシ化合物等をみとめた。オレイン酸とオレイン酸ナトリウムコロイド水溶液との自動酸化は,ほぼ同じ生成物を与え,エステル化処理によって副反応としてヒドロペルオキシドのメチルエーテル化が起こることを明らかにした。
  • 本佃 格, 毛海 敬, 下村 与治
    1969 年 72 巻 2 号 p. 593-599
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    相当するクロル-,メトキシ-およびフェノキシ-S-トリアジン類とヒドラジンとを反応させて,2-ヒドラジノ-4,6-ジアミノー,(I)(mp270~271℃(分解)),2,4-ジヒドラジノ-6-アミノ-,(II)(mp289~290℃(分解))および2,4,6-トリヒドラジノ-S-トリアジン(III)(mp289~291℃(分解))を合成した。メラミンにヒドラジンおよび二塩化ヒドラジニウムを反応させて(III)を収率86%で得た。相当するクロル-S-トリアジン類と塩酸セミカルバジドとの反応および(I)とシアン酸カリウムまたは尿素との反応の二つの経路で,2-セミカルバジド-4,6-ジアミノ-,(IV)(mp322~324℃(分解)(急熱))および2-セミカルバジド-4,6-ビスェチルアミノ-S-トリァジン(VIII)(mp259~260℃)を合成した。相当するクロル-S-トリアジン類とチオセミカルバジドとの反応で2-チオセミカルバジド-4,6-ジアミノ-,(V)(mp252~253℃(分解))および2-チオセミカルバジド-4,6-ビスエチルアミノ-S-トリアジン(IX)(mp248℃(分解))を合成した。(IV)および(VIII)の分子内縮合環化,および(IV)および(V)の相当するアゾ化合物への酸化を行なった。
  • 鈴木 茂, 番匠 吉衛, 鈴木 清治
    1969 年 72 巻 2 号 p. 600-604
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
    クロルアニルとフェノール,α-,β-ナフトールよりフランキノン系有機顔料を合成し,その性質を検討した。この際の赤カッ色の生成物はきわめて興味深いので,縮合条件を詳細に研究した。
    得られた結果はつぎのとおりである。
    1)クロルアニルをピリジン中でα-ナフトールと加熱し赤カッ色の生成物が得られた。この反応はカセイアルカリ水溶液中では進行しなかった。
    2)β-ナフトールの場合,縮合はピリジソ中でも炭酸ナトリウム水溶液中でも進行した。ピリジン中の縮合物はジナフト(1.2-d:1',2'-d')ベンゾ(1,2-b:4,5-b')ジララン-8,16-ジオン(トランス型)であること,炭酸ナトリウム水溶液中の生成物はトランス-およびシス異性体より成り立つことを見い出した。
    3)クロルアニルをピリジン中でフェノールと加熱すると,未知の赤色の生成物が得られ,その構造はベンゾ(1.2-b:4,5-b')ビスベンゾフラン-6,12-ジオンと推定された。しかし,アルカリ水溶液中での反応生成物は別物であることが見い出され,2,5-ジフェノキシ-3,6-ジクロルベンゾキノン,すなわち前者の未閉環の構造と推定された。
  • 田村 益彦, 安井 昭夫
    1969 年 72 巻 2 号 p. 605-606
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
  • 大橋 弘士, 広原 邦彦, 諸住 高
    1969 年 72 巻 2 号 p. 607-608
    発行日: 1969/02/05
    公開日: 2011/09/02
    ジャーナル フリー
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