パーソナリティ研究
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26 巻 , 1 号
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依頼論文
  • ――Mechanisms, Longitudinal Associations and Context
    Angelina R. Sutin, Antonio Terracciano
    2017 年 26 巻 1 号 p. 1-11
    発行日: 2017/07/01
    公開日: 2017/04/10
    ジャーナル フリー

    Models of personality and health have grown in complexity as more is discovered about how traits are related to health-related behaviors, morbidity, and mortality. The present article applies a model of personality and health that incorporates longitudinal relations, behavioral and physiological mechanisms, and context to the relation between Five-Factor Model personality traits and body mass index (BMI) and obesity (BMI≥30). Conscientiousness is associated consistently with lower body weight; the relation between the other traits and BMI is more complex. Conscientiousness is also associated with risk of obesity over time, and specific aspects of Conscientiousness and Neuroticism are associated with greater weight gain and are also sensitive to changes in weight over time. Behavioral (e.g., physical activity) and physiological (e.g., inflammation) factors explain part of the association between personality and BMI. Finally, the broader social environment shapes the expression of personality in relation to body weight. This review highlights replicable associations between personality and BMI and potential mechanisms of this association. Future research needs to better address how specific aspects of the social and family environment moderate the relation between personality and BMI and take a lifespan perspective to better incorporate how traits contribute to weight starting in childhood.

原著
  • 下司 忠大, 小塩 真司
    2017 年 26 巻 1 号 p. 12-22
    発行日: 2017/07/01
    公開日: 2017/04/10
    ジャーナル フリー

    マキャベリアニズム,自己愛傾向,サイコパシー傾向の3特性は社会的に嫌われやすい特性であることから“Dark Triad”と総称される。海外では少数項目のDark Triad尺度としてDark Triad Dirty Dozen(DTDD)とShort Dark Triad(SD3)が作成されているが,DTDDは日本語版(DTDD-J)が作成されているものの,SD3は日本語版が作成されていない。本研究の目的は日本語版SD3(SD3-J)を作成し,その信頼性・妥当性を検討することであった。確認的因子分析の結果,SD3-Jは階層因子構造を有していることが示された。また,SD3-Jのα係数はおおむね十分な値を示した。SD3-Jと既存の尺度との単相関分析,偏相関分析の結果からSD3-Jの併存的・弁別的妥当性,増分妥当性が確認された。これによりSD3-Jが国内において使用に耐えうるDark Triad尺度であることが示された。

  • ――挑発的行為と制御資源による影響
    相馬 敏彦, 西村 太志, 高垣 小夏
    2017 年 26 巻 1 号 p. 23-37
    発行日: 2017/07/01
    公開日: 2017/04/10
    ジャーナル フリー

    攻撃性の強い人はどのような相互作用状況でも攻撃的に振る舞うだろうか。先行研究は,親密な関係を対象に,攻撃性と攻撃行動との関連が,挑発的な行為がありかつ自己制御資源に乏しい場合に顕著となることを示している。そこで大学生64名を対象とする相互作用実験を行った。参加者は攻撃性に関するアンケートに回答後,協調的もしくは非協調的な相手とテレビゲームを行った。その後注意資源を要する計数課題を行い,最後にゲームの相手に与えられることになる嫌悪的飲料の個数を選択した。階層的二項ロジスティック回帰分析の結果,制御資源が枯渇しやすく(制御課題に時間を要し),かつ相手から挑発的行為(非協調的な相手)があった場合に,攻撃性は嫌悪的飲料の個数を予測した。これらの結果は,先行研究の知見が,親密な関係からそうでない関係へと一般化可能であることを示している。

  • ――情動的・認知的共感性による媒介効果
    田村 紋女, 杉浦 義典
    2017 年 26 巻 1 号 p. 38-48
    発行日: 2017/07/01
    公開日: 2017/04/10
    ジャーナル フリー

    サイコパシーは向社会的行動の低さや攻撃性の高さと関連する。共感性の欠如は一次性サイコパシーの特徴である。共感性は向社会的行動と攻撃性の双方を予測する要因として知られており,情動的共感性と認知的共感性にわけられる。しかし,サイコパシーと向社会的行動,攻撃性の関連に対して,共感性の下位次元が特異的に与える影響は不明確である。本研究では,一次性サイコパシーと向社会的行動の関連を情動的共感性が媒介し,一次性サイコパシーと身体的攻撃の関連を認知的共感性が媒介することを検討した。大学生132名が,サイコパシー,共感性,向社会的行動,攻撃性の指標で構成される質問紙に回答した。その結果,予想された媒介効果は双方とも有意であり,一次性サイコパシーの向社会的行動と身体的攻撃は共感性の異なる側面によって媒介されることが示された。本研究の結果は,サイコパシーの向社会性や反社会性のメカニズムの解明に寄与するだろう。

  • ――ドット・プローブ課題を用いて
    坪田 祐基, 石井 秀宗
    2017 年 26 巻 1 号 p. 49-60
    発行日: 2017/07/01
    公開日: 2017/04/10
    ジャーナル フリー

    本研究では,完全主義と選択的注意の関連について,ドット・プローブ課題を用いて検討した。64名の大学生 (女性39名,男性25名)が,ドット・プローブ課題に取り組み,多次元完全主義尺度 (MPS)の自己志向的完全主義因子に関する項目と多次元完全主義認知尺度 (MPCI)について回答した。ドット・プローブ課題では,成功関連語,失敗関連語,中性語の3種類の刺激語が用いられた。成功関連語・失敗関連語に対する選択的注意の指標と,完全主義の尺度得点との相関係数を算出した。また,同様に男女別にも相関係数を算出した。その結果,男性では完全主義と選択的注意の間に中程度の相関が見られたが,女性では見られなかった。この結果からは,男性の完全主義者において成功や失敗に対して選択的注意を行うことが示唆された。

  • 中山 真, 橋本 剛, 吉田 俊和
    2017 年 26 巻 1 号 p. 61-75
    発行日: 2017/07/01
    公開日: 2017/04/15
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は,恋愛関係崩壊後のストレス関連成長に影響を及ぼす個人差・状況要因として,愛着スタイルと崩壊形態の影響を検討することであった。参加者である大学生・短大生184名(男性86名,女性98名)は,過去5年以内の恋愛関係崩壊経験について想起し,成長感尺度,愛着スタイルの各尺度へ回答した。まず,崩壊形態については,片思いよりも交際していた関係の破局(離愛)で,拒絶者の立場については,拒絶者があいまいな場合よりも,相手に拒絶された場合に,それぞれ高い成長が見られた。愛着スタイルについては,関係性不安が低いほど高い成長が見られた。

  • 時岡 良太, 佐藤 映, 児玉 夏枝, 田附 紘平, 竹中 悠香, 松波 美里, 岩井 有香, 木村 大樹, 鈴木 優佳, 橋本 真友里, ...
    2017 年 26 巻 1 号 p. 76-88
    発行日: 2017/07/01
    公開日: 2017/04/15
    ジャーナル フリー

    LINEとは,友人とのコミュニケーションを主眼としたアプリケーションのひとつである。近年,LINEは特に若者にとって欠かせないものとなってきている。本研究の目的は,高校生のLINEでのやりとりに対する認知のあり方について探索的に把握することと,その認知に対して現代青年に特有の友人関係のあり方が及ぼす影響について明らかにすることであった。高校生423名を対象に,本研究において作成したLINE尺度と友人関係尺度への回答を求めるオンライン調査を行った。LINE尺度の因子分析により「既読無視への不安」「気軽さ」「やりとりの齟齬の感覚」「攻撃性の増加」「即時的返信へのとらわれ」「つながり感」の6つの因子が抽出された。次に,友人関係による影響について多母集団同時分析を用いて検討した。その結果,友人から傷つけられることへのおそれが,LINEでのやりとりへのアンビバレントな気持ちを生む一因であることが示唆された。

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