地学雑誌
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78 巻 , 5 号
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  • 木村 敏雄
    1969 年 78 巻 5 号 p. 299-340
    発行日: 1969/10/25
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    造山運動のフェーズに関してはSTILLE (1924) 以来その考え方が定着していると思つている人が多いかも知れない。然しフェーズに関しては現在でもなおかついろいろの考えがあることの例を, 特にヨーロッパのヴァリスカン造山帯のブレトニック, ズデーティック, アストゥーリックフェーズについて述べた。これらのフェーズは必ずしも “きわめて短期間の激しい変動” を意味するものではない。そして, 現在世界中から知られているフェーズの数は非常な多数のものになつており, 遠隔地のフェーズ同士をその時期だけで対比することは大変むつかしいし, 多くの場合論理的に意味をなさない。
    造山運動のサイクルについても, その区分の仕方にはいろいろの方法がある (第2表) 。異なる考え方で作つたサイクルを, 単にサイクルという名称にのみとらわれて混同すると, 議論の進め方に大きな誤りをおかすことがある。日本ではこのような混乱があつたように思われる。また造山帯において認めたサイクルと, 安定大陸における海進・海退のサイクルとが如何なる関係にあるのかも, まだ必ずしも明らかになつていない。造山帯と安定大陸とをひつくるめての世界全体としての変動・変化を明らかにするためには, この問題の追究も重要である。
    ヨーロッパでの造山運動のサイクルを, 他地域のサイクルと容易に対比する人達がヨーロッパ以外にも多い。ヨーロッパ全体としてみると, 古・中・新ヨーロッパの区別が明瞭であるので, カレドニアン, ヴァリスカン, アルパイン造山帯におけるそれぞれの造山運動を識別することは容易である。然し, 一つの造山帯の内部において, これをいくつかのサイクルに分けることは容易ではない。例えばヴァリスカン造山帯において, カレドニアンサイクルとヴアリスカンサイクルに分けることは容易ではない。このようにして, ヨーロッパにおいてもカレドニアン, ヴァリスカン, アルパインサイクルの境界をどこにおくかはむずかしい問題である。広い地域を通じて大局的にみると, サイクルとサイクルとは時期的に重なり合つていると見る方がよいように思う。
    日本の造山運動の系列を考えるにあたつては, 造山運動の時期を認める規準について反省してみる必要がある。これを (1) 傾斜不整合, (2) 岩相変化と古地理変化, (3) 地層の変形, (4) 変成岩の形成, 花崗岩の貫入, などの点から考察してみた。単にみかけの地層の変形の差であるとか, 単なる不整合の存在だけからは短期間の著しい造山運動の存在は立証できない。造山運動については, 綜合的なかつ緻密な研究が必要である。
    筆者は現段階の知識では, 小林貞一 (1941) の秋吉系列の造山運動, 佐川系列の造山運動の考え方は基本的に正しいと考えている。日本の古生代末期の造山運動は明らかに三畳紀, 或いはまた更にそのあとまで続くもので, これは秋吉系列の造山運動に属する。これをヨーロッパのヴァリスカン造山運動と対比すると, サイクルの上で明らかにずれがある。このようなずれが, ヨーロッパと東アジアという異なる地域における単なる異なる運動を意味するのか, 或いはヨーロッパ大陸から東アジアへと波状的に動く要因といつたものが存在したのかといったことが重要な課題となる。日本の造山運動がヨーロッパのものと対比されるとか, 対比されないとかいう点にのみ終る議論は稔り多いものとは思われない。
    造山運動のフェーズ, サイクルについては現在の地殻変動とか, 地層の層相のサイクルの統計的解析とか, 問題を発展させるためになさねばならぬことが多い。これらについては将来の機会を待ちたい。
  • 大矢 雅彦
    1969 年 78 巻 5 号 p. 341-354
    発行日: 1969/10/25
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    The Tone River is running through the Kanto Plain which is the largest plain in Japan. Now, the river pours into the Pacific Ocean directly, but in former days the river poured into the Tokyo Bay. According to the construction from 1594 to 1809, the Tone River was jointed to the lower reaches of the Kinu River and became to pour into the Pacific Ocean.
    We can divide the river basin in the plain into the middle reaches and the lower reaches by the artficial joint place.
    There are distinct regional differences on the geomorphology and flooding between the middle reaches and the lower reaches.
    (1) Both the middle and lower reaches were covered with sea water in the transgression which was occured in the middle part of the Alluvial Epoch and the marine layer deposited thick. After that the sea-level was stable for a time, and the peat bog layer deposited. After that the middle reaches was deposited by sand, silt and clay by the Tone River and the lower reaches by the Kokai and Kinu Rivers. But the beginning time of the deposition of the Tone River was faster than that of the Kokai and Kinu. And the marshy land has remained till the comparatively recent time in the lower reaches.
    (2) The deposition of sand, silt and clay in the middle reaches was big partly because the ground subsidence has been continued partly because the sand, silt and clay which were transported by the Tone River were much in quantity. And the depth of the layer 11 m thick in the Otone Village.
    On the other hand, the deposition of sand, silt and clay in the lower reaches was few partly because the ground subsidence was smaller, partly because the quantity of sand, silt and clay which was transported by the Kokai and Kinu Rivers was little, partly because the age which the Tone River began to pour into the area was recent. And the depth of the layer is only 1.3 m at Ryugasaki and 0.8 m at Odome.
    (3) Due to the big deposition of sand, big natural levees had been developed along the former main stream of the Tone and ist distributaries in the middle reaches. So, the nearer to the river the land is, the higher it becomes. When we have floods, the flood water overflows from the river course to the adjacent area.
    On the other hand, due to the small deposition of sand, there are few natural levees along the river course in the lower reaches. The ground level is horizontal. When we have floods, the flood water flows down slowly on the plain along the river.
  • 工藤 広忠
    1969 年 78 巻 5 号 p. 355-367
    発行日: 1969/10/25
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    The article analizes the data on the petroleum resources, especially their tectonic control in Szechuan which were published before.
    The author researches for the recent state of Szechuan oil field that has been in progress.
  • 早川 正巳
    1969 年 78 巻 5 号 p. 368
    発行日: 1969/10/25
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
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