以上の実験の結果次の事柄が明らかとなつた.
(1)反覆目直し(切込みを与えず目直しを行う)を繰り返えす程砥石の研削量は少く,砥石の切れ味は低下する.
(2)ドレッサの切込みには臨界切込み量というものがあり,その値は20μでこれ以下では研削量は少く,砥石の切れ味は悪くなる.
(3)ドレッサの切込みはたとえ毎回小さくても数回目直しを行えぱ研削量は多くなる.
(4)ドレッサの送りには最適送り速度というものがあり,それは
s/bが1.0附近である.これは砥石車1回転当りの送り速度がドレッサの切刄の巾と等しいときであり,このときが最も目直し効果がよくこれより大きくても小さくてもよくない.
(5)砥石表面の砥粒を観察することによつて,目直しされた砥粒はドレッサの切込み以上に欠け落ちることがわかつた.
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