ねぢ結合の耐久性及びこれを高める方法に關しては多くの研究が獲表されて居る.即ちW.Staedelは形, 製作及び材料の影響を考慮してねちの繰返し衝撃張さを研究し, 彼は自由ねぢ長ミの増加, 軸直径の減少及びねちの根本を丸めることによつて疲強さを大きくし得ることを發見した.H.Wiegandはボルト結合の耐久度を増加せしめる方法として適當なボルト及びナットの形及びナットや植込みボルトが弛まない方法を明らかにした.更に彼はボルトの壽命に對して静的初應力が著しく影響することを發見し, ナット材料として鋳鐵が適當であることを指摘した.F.Debus及びM.Würgesはボルト結合の耐久性に封する初應力の影響を研究した.
個々のねぢ山に加はる應力の数學的研究によりL. Màduschkaは, ナットの材料の彈性係數が減少すると共に, 個々のねぢ山に加はる荷重の分布が一様となり且最初のねぢ山に於ける切缺き作用が減少するのでねぢ結合の耐久度も増加すると言ふ結論に達した.從つてボルト及びナットの材料として輕金屬の適性に關する研究も屡々發表されて居る.本論文に述べるのはマグネシウム合金製ナットに關する研究である.
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