対象を平坦に折りたたまれる折紙に限定することで, 山折, 谷折および輪郭線から構成される展開図から, その折紙が折りたたまれた状態の外形を決定できる.しかし, 折紙の構成面素 (折り線に囲まれた多角形) がどのような重なり順になるかを推定することは, 構成面素同士の干渉を考慮しなければならないため難しい問題である.本稿では, 計算機内に構成面素を重なり順に格納するスタックを用意し, 実現可能な重なり順を総当たりで調べ上げる手法を提案する.さらに, 実現可能な面の重なり順から, 折紙作品として見たときに, 同一な解を除き, 異なる作品となる場合の数だけを数え上げる手法を提案する.
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