図学研究
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43 巻, 2 号
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研究論文
  • 西原 小百合, 西原 一嘉
    2009 年 43 巻 2 号 p. 3-10
    発行日: 2009年
    公開日: 2017/08/01
    ジャーナル フリー
    空間認知の際の脳賦活域を特定するために,島津製作所製の機能的近赤外分光分析装置(fNIRS)を用いて,仮想切断面実形視テスト実施時における脳表面の血管中の酸素化ヘモグロビン濃度の実測を行った.その結果,前頭前野脳表面上に限られるもののMCT 実施時の脳の賦活域が前頭前野左上隅および前頭前野右前下部であることを明らかにした.
  • 石川 愛, 鈴木 広隆
    2009 年 43 巻 2 号 p. 11-17
    発行日: 2009年
    公開日: 2017/08/01
    ジャーナル フリー
    京都市,神戸市,大阪市を対象として道路空間特性(道路リンク長さ・見通し距離)を定量化し,道路ネットワークにおける可視性の観点から,都市の道路構造の特徴と,都市間の違いを把握することを目的として分析を行った.京都市は整然としたグリッド状の構造をした中心部とその周りの周辺部では道路構造が大きく異なっていた.神戸市は,海岸線を軸とした道路構造をしているため,複雑な道路構造をしていた.大阪市は全体的に道路上の見通しが良く,特に中心部と湾岸部では他の市では例がないほど見通しが良い結果となった.東部と南部に位置する地域は,道路上の見通しに関しては,京都市の中心部と神戸市の中心部と同じ傾向を示していることがわかった.
  • ―学習指導要領改訂による影響―
    菅井 祐之, 鈴木 賢次郎
    2009 年 43 巻 2 号 p. 19-26
    発行日: 2009年
    公開日: 2017/08/01
    ジャーナル フリー
    現行学習指導要領の実施に伴う図学関連教育の学習定着度の変化を調べるために東京大学においてアンケート調査を行った.また,空間認識力の変化を調べるために,東京大学,日本大学においてMCT 調査を行い,日本大学の調査結果については明星大学の従来の調査結果と比較した.その結果,以下の事が明らかになった.高校迄の図学関連項目に関する学習定着度は,現行指導要領の実施に伴って低下した.現行指導要領実施前後におけるMCT 調査において,東京大学では得点に変化はみられなかったが日本大学においては有意に下落した.現行指導要領の実施に伴い学生の空間認識力が低下した可能性が考えられる.現行指導要領実施以前のMCT 得点の経年変化をみると,両大学ともに低下していたが,その下落幅は大学進学率の上昇による偏差値変化によって説明できる.このことから,この間の指導要領改訂は空間認識力に大きな影響を及ぼしていないものと考えられる.
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