図学研究
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52 巻, 4 号
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研究論文
  • 太田 高志, 藤堂 英樹, 加納 徹
    2019 年52 巻4 号 p. 3-
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/12/01
    ジャーナル フリー
     本研究はデジタル画像から多色刷り版画を作成することを試みたものである. セルフィーやプリクラなど自分自身の画像を工夫して撮ることの流行とクールジャパンと呼ばれるような日本文化への注目に触発されて,筆者らは自身の画像が浮世絵風に変換されると面白いのではないかと考えた.また,実際に多色刷りの版画として紙に印刷することができればさらに面白く教育的な体験を与えることができるのではないかと考えた.実現にあたって,基となる写真を画像処理により浮世絵風な画像に変換し,さらに色別に分解することによって版木の3 Dデータを用意した.これを3 Dプリンターによって印刷して版木を作成することができる.作成した版木を使って実際に多色刷りの作品を紙に印刷することができたことから,こうしたアプローチが可能であることを確認することができた.
  • 徐 弘毅, 兼松 祥央, 茂木 龍太, 鶴田 直也, 三上 浩司, 近藤 邦雄
    2019 年52 巻4 号 p. 11-
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/12/01
    ジャーナル フリー
     日本のロボットアニメは長い歴史を持ち,多くの傑作が制作されている.また,戦闘シーンはロボットアニメにとって重要なシーンの1つである.本研究では,ロボットアニメにおける戦闘シーン制作のための構図設計支援システムを提案する.そのため,既存のロボットアニメ10作品から,2531の戦闘シーンを抽出し,ロボットの行動,カメラの動き,ショットサイズなどを分類した.また,これらの分類を用いてカメラワークや構図に関するデータのライブラリを開発した.このライブラリを用いることで,ユーザーは戦闘シーンを制作する際に,演出意図に合わせたカメラワークを検索可能である.開発したライブラリを用いた実験の結果,このライブラリは特に映像経験のないユーザーにとって有用であることが分かった.このことから,ディレクターなど映像制作ツールの取り扱いを専門としないユーザーでも容易に戦闘シーンの構図設計が可能である.
  • 安福 健祐, 榎本 拓朗, 阿部 浩和
    2019 年52 巻4 号 p. 19-
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/12/01
    ジャーナル フリー
     本研究は,建築空間の色彩と肌理をパラメータとして制御可能な没入型の仮想環境において,二つの住宅モデル(ル・コルビュジエ設計のラ・ロッシュ邸およびルイス・バラガン設計のヒラルディ邸)を再現し,被験者による空間スケールと印象評価実験から,色彩と肌理が空間認識に及ぼす影響を明らかにした.スケール評価テストおよび描画テストでは,被験者がVRヘッドセットを装着して,各住宅の実際のスケールの選択と平面図の描画を行った.その結果,ヒラルディ邸は実際のスケールと同じもしくはわずかに大きく認識されるのに対し,ラ・ロッシュ邸は小さく認識される傾向がみられた.さらに,VRヘッドセットを装着して各住宅の空間印象をSD法により評価した結果,色彩と肌理の違いによる印象の差に特徴がみられた.
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