図学研究
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47 巻, 4 号
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研究論文
  • 福井 美弥, 阿部 浩和
    2013 年47 巻4 号 p. 3-9
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/12/01
    ジャーナル フリー
     本稿では,近年,自由記述分析において用いられるようになったテキストマイニングにおいて,語と語のつながり関係や出現パターンの類似度に着目し描画された共起ネットワーク図の図的特徴を把握し,様々な文体の傾向を分析した.その結果,論文(建築計画),説明書は他の文体に比べ,リンク数,コミュニティ数,固定図形数などの評価項目の平均値において高い値をとっており,共起する語句が多く,それらが複雑に絡み合った文章であること,小説やエッセイは2回以上出現している語句が少なく,共起語句も少ないことから場面展開の多い文体であること,ブログ記事も多くの項目でこれらと類似しているものの,コミュニティ数ではニュース欄と類似しており,固定図形数の割合は説明書や社説欄よりも高いことから,文章中の話題(論点)の纏まりは少ないが3語以上の繋がりが多い文章であること,社説欄とニュース欄は,多くの項目において類似の傾向を示していることなどを示した.
  • 朝倉 恵美, 面出 和子
    2013 年47 巻4 号 p. 11-18
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/12/01
    ジャーナル フリー
     受胎告知は,大天使ガブリエルがマリアに,主によるイエスの懐妊を告知する新約聖書中の教義である.しかし,受胎告知図は,典拠に具体的で詳細な説明がなかったため,画家によって様々に解釈され,創作されてきた.本研究では,中世から近代までに描かれた多くの《受胎告知》のうち,絵画を213点収集し,《受胎告知》における空間表現を年代別,地域別に分類した.さらに,それらの絵画空間を図学的に考察した.その結果,地域,時代によって表現は変化しており、ルネサンス以降のイタリアでは, アルベルティの理論の影響が大きかったと考えられる.また,一点透視図的に描かれた作品は153点あったが,画面上の消失点の位置を,イタリアと北ヨーロッパ地域の作品で比較すると,イタリアではマリアと同じような高さであり,北ヨーロッパでは下方にあって,情景全体を見下ろすような視覚で描かれるような異なった特徴が見受けられた.
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