図学研究
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43 巻, 1 号
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研究論文
  • 岩田 亮, 平野 重雄
    2009 年43 巻1 号 p. 3-10
    発行日: 2009年
    公開日: 2017/08/01
    ジャーナル フリー
     設計におけるアイデアは手描き(スケッチ)によって創出されるといっても過言ではない.この考え方を仮に肯定するならば,設計者に要求される能力とは,思考しながら線を引ける能力である.定規や二次元・三次元CAD などポインティングデバイスを介して線を引いている時,手描きに比べ,人の頭脳が働いていないことは感覚的にわかる.考えながら線を引く作業を大局的に捉えれば,工業的な判断力と思考力を培う助けとなる.  一方,三次元CAD の利便性も顕著なことは事実であり,利用しない理由は見つからない.そこで,三次元CAD を設計ツールとして,アイデアを具現化する際の手描きの重要性について考察した.  本論では,1)CAD の有用性とほころび,2)手描きの利便性,3)図面としての手描きの文化,4)直感的な線と色が創りだす独創性,5)教育における基礎とツールの連関について述べる.
  • 椎名 久美子
    2009 年43 巻1 号 p. 11-17
    発行日: 2009年
    公開日: 2017/08/01
    ジャーナル フリー
    歩く方角や曲がる角度に関する記述を与えて,その記述から読み取った条件に合う方角や,条件を満たさない方角を選択させる問題に関して,問題冊子の余白に残されたメモ描きをもとに各受験者の解答方略を推定した.複雑な条件を吟味する必要のある設問では,体系化や抽象化による工夫を加えた多様な解答方略が用いられる傾向や,複数の解答方略を併用する傾向がみられた.体系化や抽象化による工夫を加えた解答方略の使用の有無は,理数系を中心とする教科の得点との間に弱い正の相関を示しており,教科の知識の有無を直接問わない問題においても,その解答方略の違いに教科の学力が反映される可能性が示唆された.
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