変形性膝関節症内側型 (膝OA内側型) に処方される足底装具は, 一般的に外側楔型足底装具が多く使用されているが, 近年, 膝OA内側型には逆 screw-home movement が証明され, 内田らは外側楔を使用することで逆 screw-home movement を助長すると報告している. しかし, いまだに膝OA内側型には外側楔型足底装具を使用する考えが根強く残っており, 外側楔型足底装具の処方が数多くみられる. その中で我々は, 膝OA内側型の症例に対して, フットプリント所見, 歩行観察, ステップによる後足部の状態により, 後足部の回内外 (下腿の内外旋) すなわち逆 screw-home movement を考慮し, 3タイプ別に足底装具を製作し, 良好な結果を得た. 膝OA内側型の症例に対し, 必ずしも外側楔型足底装具を用いる必要はないと思われた.
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