今回のISPO世界大会での下肢装具の発表は, 靴や機能的骨折治療用装具を除くと, パネル・セッションの「患者・装具のマッチング」のテーマで3題 (うち1題は筆者らのもの), 「脳性麻痺の評価と装具」のテーマで5題, 「対麻痺」のテーマで6題「脳卒中の治療とリハビリテーション」のテーマで2題 (2題とも日本からの発表) の発表があった。またラウンドテーブル・ディスカッションでは「下肢装具の生体力学」のテーマで3題あり, さらに一般演題として「下肢装具, 義肢と理学療法」の部に2題 (うち1題は欠演), 「雑多の装具, 二分脊椎」の部に3題, 「糖尿病と神経病性足部潰瘍」の部に1題があった。またポスター・セッションにも1題下肢装具があり, 合計すると24題である。いつものように口演会場がいくつにも分れていたので, 聞きたいものもその一部しか実際に聞けなかったが, 筆者が聞いた下肢装具の演題の中では, 特に目新らしいものはなかったように思う。以下, これら下肢装具の発表テーマと, 演者を紹介し, 筆者が口演を聞いたものについては, 内容を簡単に紹介する。
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