日本義肢装具学会誌
Online ISSN : 1884-0566
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ISSN-L : 0910-4720
15 巻, 1 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 河村 顕治, 辛島 修二
    1999 年 15 巻 1 号 p. 64-69
    発行日: 1999/01/01
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
    Back-Up は腰椎の生理的前弩を保つことにより腰痛を緩和するベルト型の装具であり, 欧米では広範に使用されている. 今回われわれは Nicolet Viking IV 8チャンネル筋電計を用いて, Back-Up 装着が脊柱起立筋に及ぼす効果を評価した. 第1腰椎レベルでの筋放電については, 腰痛群 (座位作業時腰部の痛みや不快感を感じるような被験者) では Back-Up 装着によって筋放電の有意な減少が起こったが, 非腰痛群では有意な変化がなかった. 主観的な評価でも腰痛群においては装着すると快適に感じられるものが多かったが, 非腰痛群では快適に感じたものは少なかった. Back-Up は座位姿勢の改善と腰部サポートの働きによって脊椎を安定させると考えられる.
  • 二宮 誠, 山下 秀正
    1999 年 15 巻 1 号 p. 70-75
    発行日: 1999/01/01
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
    中高度の変形性膝関節症の保存療法のために, われわれは軽量で装着しやすい内側支柱型の膝装具を製作している. それは歩行中にO脚変形する膝に対し, 外反ストラップによって膝伸展時に外反力を加え, 支持力を高め, 立脚期における膝関節内側への荷重の集中を和らげようとするものである. その実際の効果を知るために, 専用の圧力センサーを作り, ストラップの膝に対する圧迫力を外反力として測定した. その結果, 他の種類の膝装具で測った外反力と比較しても, 十分な横方向の力が立脚期に発生していることがわかった. また今までに装着した患者では, 痛み軽減など症状改善の効果があったことを, 追跡調査によって知ることができた.
  • 帰国研修員をたずねて 彼らの抱える問題と研修のありかた
    小池 雅俊, 高嶋 孝倫
    1999 年 15 巻 1 号 p. 76-79
    発行日: 1999/01/01
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
    国立身体障害者リハビリテーションセンターでは, 1981年以来JICA補装具製作技術研修コースを実施してきた. しかし, 帰国研修員の全体像は明らかではなく, コース内容の改善点も不明確であった. 今回現地の技術レベル・要望等を把握し, 研修運営の改善に寄与することを目的として2回目のフォローアップを行った. 調査ではほぼ全ての帰国研修員に対するクエスチョネアによる集計と, インドネシア, マレイシア両国での面接をもとに帰国研修員の現状を把握した. 帰国研修員の抱える帰国後の問題点を整理し, 研修運営上の問題点と合わせ検討を加え, 研修会改善の指針を示した.
  • 小野木 啓子, 小竹 伴照, 才藤 栄一
    1999 年 15 巻 1 号 p. 80-84
    発行日: 1999/01/01
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
    末梢神経障害は様々な疾患でみられ, 臨床場面では主に内科的な末梢性ニューロパチーと整形外科的な末梢神経損傷とに大別され, 治療されることが多い. 一般には神経根から末梢に至るまでの神経線維の障害で, 多彩な症状を呈する. このため, 麻痺像を正確に把握することが, 診断, 治療, その後のリハビリテーションに不可欠である.
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