日本義肢装具学会誌
Online ISSN : 1884-0566
Print ISSN : 0910-4720
ISSN-L : 0910-4720
15 巻, 2 号
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
  • 上羽 康夫, 倉田 浩充, 小野 泉
    1999 年15 巻2 号 p. 119-124
    発行日: 1999/04/01
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
    手の装具療法に応用できるバイオメカニクスと考慮すべき事柄について述べる. 手の装具は生活に支障がないよう小型化, 軽量化, 精密さ, 美しさなどが要求され, その条件に対応できる材料が必要である. 関節拘縮を予防したり拘縮を除去する装具では靱帯組織や瘢痕組織を引き伸ばす機能が必要である. 動的副子の牽引により靱帯や瘢痕のコラーゲン線維は引っ張られて, 波形配列から直線配列に変わる. また, コラーゲンは温熱により架橋が緩み, 引っ張り力により延長しやすくなる. 牽引方向を決定するには, 指関節の解剖学的特徴について熟知しなければならない. MP関節を構築する中手骨骨頭の形状や側副靱帯の走行, PIP関節の屈曲運動に伴う回転運動などについて述べる.
  • 大山 峰生, 大西 秀明, 木野 義武, 田崎 和幸, 町田 まどか, 戸谷 深雪, 長谷川 みちこ, 茶木 正樹
    1999 年15 巻2 号 p. 125-132
    発行日: 1999/04/01
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
    手の外傷を多く扱う専門病院にて, われわれが行ってきた拘縮に対するスプリント療法の実際を紹介した. さらに当施設における, 5年間のスプリントの使用状況を調査した. その結果, 拘縮予防および矯正用のスプリントは, 使用スプリント全体の87%を占めていた. 複合組織損傷例ではスプリント使用率が最も高く (265手中201手), なかでも骨折合併例にスプリントを多用していた. また最も多用していたスプリントは, PIP関節を伸展位に矯正する Screw Splint (SS-FC) であり, その有用性について検討した. その結果, ある程度柔軟性のあるスプリント材を利用し, 掌側バーの凸部の角度を鈍角にしたSS-FCは, 関節軟骨に傷害を加えることなく有効な矯正力を有することが判明した.
  • 寺本 みかよ, 斉藤 和夫, 別府 諸兄, 青木 治人
    1999 年15 巻2 号 p. 133-137
    発行日: 1999/04/01
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
  • 横田 修二
    1999 年15 巻2 号 p. 138-140
    発行日: 1999/04/01
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
  • 指装具を中心に患者教育について
    阿部 正人
    1999 年15 巻2 号 p. 141-145
    発行日: 1999/04/01
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
    われわれ作業療法士は, 慢性関節リウマチ患者の手指の変形や疼痛に対して, 装具療法を行っている. 装具の素材, 型とも種々のものがあり, 患者の状態に合わせて作製しているが, 装着率は必ずしも良くない. 日頃臨床で, 比較的使用されている装具を紹介し, 作製した装具が使用されるにはどのようにしたら良いかを考えた. 特に, 問題解決方法の1つに患者教育が考えられるので, その視点でまとめた. その人の手の評価のみならず, その人が, どのような生活をしているかということ, 生活の中での装具の位置づけを評価しなければならないと考えている.
  • 手の装具と材質
    松元 義彦, 安藤 千恵, 徳永 和佳子
    1999 年15 巻2 号 p. 146-150
    発行日: 1999/04/01
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
    慢性関節リウマチの手の装具と材質は, 手の状態と使用目的にあわせて選択することが重要である. 硬性の装具は, 術後などの一定期間の使用以外には装着してもらえないことが多く, 恒久的な使用の場合は, 手関節の安静固定の目的には多少劣っていても日常生活上で装着してもらいやすい軟性材質を主材料とした実用的装具も必要となる. また, リウマチの疾患特性に適した上肢装具であるためには, (1)関節の周径値の変化に対応できる材質・装具であること, (2)女性が多い疾患のため, 水仕事にも使用可能な材質・装具であること, (3)多関節障害となりやすい疾患のため, 装着・脱のしやすい装具であること, (4)軽量の装具であることに集約できるであろう.
  • 山本 澄子
    1999 年15 巻2 号 p. 151-155
    発行日: 1999/04/01
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
    上肢装具をバイオメカニクスの観点から考え, 装具によって身体に加わる力を理解することを目的とする. まず, 力の分解, 力とモーメントのつり合い, 作用反作用といった力学の基礎について説明する. 次に身体のリンクモデルによるモデル化, および身体モデルに加わる力を理解するたあのフリーボディー・ダイアグラムの考え方について述べる. これらをもとにカフで指を引く場合やコックアップ・スプリントといった簡単な例をあげて, 装具が身体に与える力を求める手順について説明する. 複雑な形状の装具でもここに述べた力学の基本により, 装具と身体間の力の関係を求めることができる.
  • 関川 伸哉, 森本 正治
    1999 年15 巻2 号 p. 156-162
    発行日: 1999/04/01
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
    義足膝継手に求められる立脚期制御機能のうちで, 膝が健常者と同程度の大きさで軽度屈曲する動作は, 1歩行周期の間に占める時間の割合が大きいにもかかわらず, 大腿切断者がこれらの動作を容易に再現することは難しいと考えられてきた. しかし, 近年, 特殊な膝折防止機能を搭載して, 立脚時の膝軸の軽度屈曲と膝折れ防止という2つの機能を, 共に実現した義足膝継手が開発されるようになってきた. そこで本研究では, 最新の義足膝継手の立脚期制御機能に着目し, 膝の軽度屈曲動作が大腿義足歩行にどのように効果的に作用するかを明らかにすることを目的とし計測を行い, 以下の結果を得ることができた. 大腿義足歩行時の立脚期の膝関節軽度屈曲動作は, (1)体重心の上下動を少なくする, (2)踵接地時の衝撃を吸収する, (3)より早期に足底が地面と接地し立脚期の安定性が増加する, (4)膝伸展時に発生する駆動パワーは, 健常歩行と比較し大変小さく身体を前方へ推進させるまでの効果は期待できない.
  • 林 義孝, 森 義明, 川村 次郎
    1999 年15 巻2 号 p. 163-170
    発行日: 1999/04/01
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
    大阪府下の某義肢会社において, 1992年~1997年の5年間に義足を作製した3,138名の下肢切断者を対象に, 性別・年齢・初回切断年次・切断原因・切断部位・断端症状・義足使用状況・移動手段等の疫学調査を郵送法で実施, 有効回答数は1,460 (52.3%) であった. その結果, 虚血性の切断については初回切断年が1930年~60年代までは3%前後であったが, 70年代から増加傾向を示し, 90年代では37.0%まで増加していた. 今回の調査は, 切断してから調査時点までの経過年数の長い人から短い人を含んでおり, 経過年数の長い切断者の中に死亡している人が多いと考えられるので, 古い切断者と新しい切断者を単純に比較することは困難であるが, わが国の下肢切断の切断原因と切断年齢が欧米型に移行しつつある可能性が示唆された.
  • 弓道の導入を試みた経験
    松尾 彰久, 小林 隆司, 宮原 英高, 吉田 隆幸, 吉村 理
    1999 年15 巻2 号 p. 171-174
    発行日: 1999/04/01
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
  • 横串 算敏, 橋本 秀樹, 成田 寛志, 山下 敏彦, 坪田 貞子, 野坂 利也
    1999 年15 巻2 号 p. 175-178
    発行日: 1999/04/01
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
    45歳男性の左上腕切断患者に, 射撃およびゴルフの際に利用するスポーツ用の上腕義手を作製した. わが国ではスポーツ用に利用できる既存の義手のパーツは少なく, 改良が必要であった.
  • 帰国研修員をたずねて彼らの抱える問題と研修のありかた
    小池 雅俊, 高嶋 孝倫
    1999 年15 巻2 号 p. 179-183
    発行日: 1999/04/01
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
  • (1) 中枢神経疾患による運動障害
    齋藤 宏
    1999 年15 巻2 号 p. 184-189
    発行日: 1999/04/01
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
feedback
Top