腰仙椎装具 (軟性) を用いた治療では早期の自己中断が臨床上問題になっている. 本研究では, 個々の体格に合わせた個別作製の腰仙椎装具 (軟性) (A型) と, 市販の簡易コルセット (B型) を用い, コルセット装着を心理的側面から検討し, 腹部の圧迫力とともに快適装着強度を明らかにした. 結果は, A, B両型には, それぞれ異なった快適装着強度が存在し, 非伸縮性A型が胴囲周径の100% (腹部圧迫24.6±1.8mmHg), 伸縮性のB型が胴囲周径の90% (腹部圧迫15.5±1.9mmHg) の長さでの装着が快適であった. コルセットの幅や物性により異なるが, より効果的な治療のためには快適な装着強度を考慮すべきである.
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