ウイルス
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45 巻, 2 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 松浦 善治
    1995 年45 巻2 号 p. 105-115
    発行日: 1995/12/01
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    C型肝炎ウイルス (HCV) の培養細胞における効率のよい増殖系は未だ知られていない。しかし, 全長にわたるcDNAが得られ, その構造解析やその発現産物の解析などから, HCVの性状が次第に明らかになってきた。HCVはプラスの極性をもつ一本鎖RNAをゲノムとしてもち, それからまず大きな前駆体蛋白が翻訳される。これが宿主細胞由来のシグナラーゼやウイルス自身がコードしているプロテアーゼによって各ウイルス蛋白にプロセスされると考えられている。発現させたHCV蛋白を抗原とした抗体測定系が開発され, 我が国における輸血後のC型肝炎の発症はほとんど無くなった。しかしながら, 天然のHCV蛋白の性状や複製機構そして発癌機構などは何も分かっていない。
  • 柳 雄介
    1995 年45 巻2 号 p. 117-123
    発行日: 1995/12/01
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 中田 進
    1995 年45 巻2 号 p. 125-143
    発行日: 1995/12/01
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    デキサメサゾン処理でプロモーターの転写活性化を誘導できるマウス乳癌ウイルス (MMTV) -LTRの下流に, インフルエンザウイルスRNAポリメラーゼの各サブユニット (PB1, PB2, PA) 遺伝子および核タンパク質 (NP) 遺伝子のcDNAをつないだプラスミドpBMSA-PB1, pBMSA-PB2, pBMSA-PAおよびpBMSA-NPを作製した。これらのプラスミドをマウスC127細胞に導入し, デキサメサゾン処理で, ウイルス遺伝子を種々の組合せで誘導発現できる細胞株を作製した。クローン76株はPB1, PB2, PA, NP遺伝子を, クローン64株はPB1, PA, NP遺伝子を, クローンYP1N25株およびYP1N27株はPB1, NP遺伝子を, クローンYN30株はNP遺伝子を誘導発現できる細胞株である。また, クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ (CAT) 遺伝子の両端に, インフルエンザウイルスゲノムの第8分節RNA (NS遺伝子) の両末端共通塩基配列のcDNAを付加したNS -CATキメラDNAを, T7 RNAポリメラーゼプロモーターの下流につないだプラスミドpOUMS 101およびpT7/NS-CATcを用いて, T7 RNAポリメラーゼでゲノム鎖 (vRNA) に相当するNS-CATv RNAおよび相補鎖 (cRNA) に相当するNS-CATc RNAを in vitro で人工合成した。これらのモデルRNAを上記の細胞株に導入し, ノーザンハイブリダイゼイション法, RT-PCR法あるいはCATアッセイ法で, インフルエンザウイルスゲノムの転写および複製反応におけるRNAポリメラーゼの各サブユニットの機能を解析した。その結果, (1) PB2サブユニットは転写反応におけるcap構造の認識, 付加に働いているが, mRNA鎖の伸長やポリ (A) 鎖の付加反応および複製反応には必要ないこと, (2) PB1サブユニットは転写および複製反応の全てに必須であること, (3) PAサブユニットはvRNA合成には必須であるが, cRNA合成および転写反応には必須ではないことが明かとなった。
    これらの結果をまとめると, インフルエンザウイルスゲノムの転写および複製反応の機序は以下のように考えられる。複製反応においてPB1サブユニットは単独でvRNAを鋳型としてcRNAを合成でき, 合成されたcRNAを鋳型としたvRNA合成には, PB1サブユニットだけでなくPAサブユニットの機能が必要である。一方, 転写反応において, PB2サブユニットは宿主細胞のmRNAのcap構造を認識し, cap構造を有する10~13塩基からなるオリゴヌクレオチドをプライマーとしたウイルスmRNA合成開始複合体の形成に関与しており, RNA鎖の伸長およびポリ (A) 鎖の付加はPB1サブユニットが行っている。前述したように, インフルエンザウイルスゲノムの転写および複製反応におけるRNAポリメラーゼの個々のサブユニットの基本的な機能は判明したが, mRNA合成におけるcap構造を持つRNAへのポリ (A) 鎖付加の機序, vRNAを鋳型とするcRNA合成とmRNA合成のスイッチングがどのように制御されているのか, また, 関与している宿主因子の同定やその機能を含め明らかにすべきことはまだ多数残されている。
  • 榎並 正芳
    1995 年45 巻2 号 p. 145-157
    発行日: 1995/12/01
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 柳 雄介
    1995 年45 巻2 号 p. 159-164
    発行日: 1995/12/01
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • ANETTE SCHNEEMANN, PATRICK A. SCHNEIDER, W. IAN LIPKIN
    1995 年45 巻2 号 p. 165-174
    発行日: 1995/12/01
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    Borna disease virus (BDV) is a neurotropic agent that causes disturbances in movement and behavior in vertebrate host species ranging from birds to primates. Although the virus has not been isolated from human subjects, there is indirect evidence to suggest that humans with neuropsychiatric disorders may be infected with BDV. Recently, virus particles have been isolated and the viral genomic RNA has been cloned. This analysis revealed that BDV is a nonsegmented, negative-strand RNA virus. Unusual features such as RNA splicing, overlap of transcription units and transcription signals, as well as sequence dissimilarity for four of five major open reading frames to genes of other nonsegmented, negative-strand RNA viruses suggest that BDV is likely to represent a new taxon within the order Mononegavirales.
  • 1995 年45 巻2 号 p. 175-187
    発行日: 1995/12/01
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 五十嵐 章
    1995 年45 巻2 号 p. 189-193
    発行日: 1995/12/01
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
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