ウイルス
Online ISSN : 1884-3433
Print ISSN : 0042-6857
ISSN-L : 0042-6857
52 巻, 2 号
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
  • 黒田 マルセロJ, 守屋 智草
    2002 年 52 巻 2 号 p. 219-224
    発行日: 2002/06/01
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    過去20年間にわたるHIVの感染機構や感染をコントロールする免疫機能の膨大な研究データの蓄積にも関わらず, HIVの感染を効率良く阻止出来るワクチンの開発はまだ成功していない. 化学療法の進歩は大きく免疫不全の進行を阻止出来たが, この感染症は未だ持って致死的である. 特に途上国における感染者の数は増大の一途を辿っており, 安価, 簡便, かつ効果的な予防ワクチンの開発は危急の課題である. 様々な実験結果から, HIV増殖抑制には細胞性免疫が深く関与していることが示唆されている. 最近のマカクザルを用いた実験系では, ワクチンにより誘導されたCTLがAIDSウイルス感染後に急激に増化しウイルス抑制が認められたことから, 現在, HIV特異的細胞性免疫誘導型ワクチンが有望視されている. 本稿では, 今日までのHIVワクチン研究の現状と, 主にAIDS発症動物モデルであるSIV感染マカクザルを用いたワクチン効果を概説し, 今後の展望を考察したい.
  • 三好 浩之
    2002 年 52 巻 2 号 p. 225-231
    発行日: 2002/06/01
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    血球細胞への遺伝子導入には, レトロウイルスベクターが最もよく使われているが, 分裂している細胞にしか遺伝子導入することができないため, その使用には制限がある. 造血幹細胞も通常はほとんど分裂していないため, いくつかのサイトカインで増殖刺激した後, レトロウイルスベクターを感染させる方法が用いられている. この方法により, 遺伝子導入効率はある程度改善されるものの, サイトカインで刺激すると幹細胞の持つ自己複製能力が失われるということが報告されており, 遺伝子治療の臨床試験では長期的な影響も懸念されている. 一方, HIV-1 (human immunodeficiency virus type 1) に代表されるレンチウイルスは, 非分裂細胞にも感染しウイルスゲノムが宿主染色体に組み込まれることから, この性質を利用して作製されたレンチウイルスベクターは, サイトカイン刺激の有無に関わらず非常に高い効率で造血幹細胞に遺伝子導入できる.
  • 津田 弘之
    2002 年 52 巻 2 号 p. 233-238
    発行日: 2002/06/01
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 出雲 周二
    2002 年 52 巻 2 号 p. 239-244
    発行日: 2002/06/01
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 服部 俊夫
    2002 年 52 巻 2 号 p. 245-249
    発行日: 2002/06/01
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 立石 晶子, 山本 一彦
    2002 年 52 巻 2 号 p. 251-255
    発行日: 2002/06/01
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    本来, 自己の抗原に対して応答しない (免疫学的寛容) という原則に基づき, 免疫系は成り立っている. この免疫学的寛容に破綻をきたし, 自己の抗原に反応し, さまざまな組織障害や代謝機能異常を引き起こすのが自己免疫疾患である. 自己免疫疾患の発症のメカニズムは明らかにされていないが, 一つの機序としてウイルスや細菌などの微生物感染による自己免疫反応の発現, さらには自己免疫疾患への進展の可能性が以前より想定されている. そのメカニズムとして微生物感染による組織障害が隔絶抗原の露出を引き起こし免疫系へ提示されるという機序や, スーパーアンチゲンによる自己反応性T細胞の活性化, また感染に伴う炎症性サイトカインによる自己反応性T細胞の活性化 (By-stander activation) などがあり, molecular mimicry (分子相同性) もその一つである. (表1)
    molecular mimicry とは, 本来無関係である感染微生物抗原と宿主抗原の間に一次構造, あるいは高次構造の類似性が存在することをいう. これにより両者の間に免疫学的に交差反応が生じ, 自己抗原に対して抗体が産生されたり, T細胞を介した免疫応答による自己組織の障害が生じ, 自己免疫反応が生じると考えられる. 一方で molecular mimicry とは関係なく微生物感染では多くの場合, 副刺激分子 (costimulatory molecular) の発現の増強やプロフェッショナル抗原提示細胞上の主要組織適合遺伝子複合体 (major histocompatibility complex: MHC) 発現の増強, また末梢からリンパ組織への樹状細胞のリクルートなどにより, T細胞活性は増強される. さらに実験的に組織にサイトカインを強制発現させることで微生物の感染なく自己免疫疾患を発症させることが可能であったり, 微生物の molecular mimicry による特異的自己反応性T細胞の活性化の必要なく, 慢性感染による組織障害や自己抗原の放出で自己免疫疾患を引き起こすとも言われている. 本稿では, 自己免疫疾患における molecular mimicry の関与について最近の知見を交えて概説する.
  • 河 敬世
    2002 年 52 巻 2 号 p. 257-260
    発行日: 2002/06/01
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 渡邉 俊樹
    2002 年 52 巻 2 号 p. 261-272
    発行日: 2002/06/01
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 西連 寺剛
    2002 年 52 巻 2 号 p. 273-279
    発行日: 2002/06/01
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 藤井 雅寛, 樋口 雅也, 福士 雅也
    2002 年 52 巻 2 号 p. 281-285
    発行日: 2002/06/01
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 刈谷 方俊, 藤井 信吾
    2002 年 52 巻 2 号 p. 287-293
    発行日: 2002/06/01
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 大塚 基之, 加藤 直也, 吉田 英雄, 吉田 晴彦, 白鳥 康史, 小俣 政男
    2002 年 52 巻 2 号 p. 295-300
    発行日: 2002/06/01
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
feedback
Top