HIV-1粒子内にpeptidyl-prolyl cis-trans isomerase cyclophilin A(CyPA)が取り込まれることは,周知の事実である.しかし,ウイルス粒子を精製し,プロテオーム解析により蛋白質レベルで詳細に解析してみると,すくなくとも4個のisoform(等電点 6.0, 6.4, 6.53, 6.88)が存在することが判った.これらの内CyPA
6.00, CyPA
6.40, CyPA
6.53はウイルス粒子内に存在し,CyPA
6.53はアミノ末端がアセチル化を受けていることが同定された.一方CyPA
6.88のウイルス粒子外への再分布のメカニズムはまだ判っていないが,ウイルスが出芽後移ウイルス膜を通過することが明らかになった.
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