エタノール,酢酸および硫酸塩を含む有機合成化学工場廃水に対するUASBプロセスの適用性を評価するために,COD/SO
42- 比を20から0.5まで変化させた連続実験を行った。連続実験の結果から,COD/SO
42- 比が20,COD容積負荷が25.2 g-COD·L
-1·d
-1の条件で,87.8%の高いCOD除去率が得られた。高濃度硫酸塩(6000 mg·L
-1)およびCOD/SO
42- 比が0.5の場合,79.2%のCOD除去率と0.20 L-CH
4·g-COD
-1のメタン生成率が維持された。COD/SO
42- 比が20から0.5まで低下するのに伴い,流入CODのメタンガスへの転換率は80.5%から54.4%まで低下した。各COD/SO
42- 比でメタン生成古細菌に利用された電子は79.4%以上であることから,メタン生成反応はリアクター内の主反応であることが明らかとなった。
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