ミルクサイエンス
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63 巻 , 2 号
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原著論文
  • 石井 智美, Sabyr Nurtazin
    2014 年 63 巻 2 号 p. 55-62
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/08/12
    ジャーナル フリー
     カザフスタンではヒトコブラクダとフタコブラクダが飼われ,その乳を加熱せずに発酵させ shubat をつくってきた。製法はアフリカ諸国の qaris, garris と同じだった。5 つの試料は全てヒトコブラクダの乳が用いられ,乳酸菌数は4.9×107/ml から7.2×108/ml,酵母菌数は1.5×106/ml から3.9×107/ml,pH は3.8~4.1,エタノール含量は0.6~2.8%だった。一般成分分析値に差はなく微量成分は亜鉛が多かった。遊離アミノ酸量は試料 No. 4 でアラニンが7.8 mg/100 ml,プロリンが12.3 mg/100 ml と多かった。分離した65菌株の乳酸菌を,Lactobacillus plantarum, L. paracasei subsp. paracasei, L. casei, L.helveticus, Lactococcus lactis と同定した。Shubat の飲用が「健康に良い」と再評価が起きていた。
  • 神野 慎治, 中村 吉孝, 菅野 貴浩, 金子 哲夫, 木ノ内 俊
    2014 年 63 巻 2 号 p. 63-69
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/08/12
    ジャーナル フリー
     1/2-6 ヵ月齢の完全人工栄養児のエネルギー,たんぱく質および微量栄養素の摂取量を算出し,評価した。2006-2007年に33,642名の乳児を対象とした発育・哺乳量に関する全国横断調査を実施し,578名の 6 ヵ月齢までの完全人工栄養児の栄養摂取量を評価した。1 日の平均哺乳量は,1/2-1, 1-2, 2-3, 3-4, 4-5,および 5-6 ヵ月齢でそれぞれ819, 834, 869, 864, 869,および928 mL であった。調粉 A 哺乳児のエネルギー摂取量(1-2 ヵ月齢で128 kcal/kg/日,5-6 ヵ月齢で84 kcal/kg/日)は,FAO が示している人工栄養児の推定エネルギー必要量と同水準であった。たんぱく質の摂取量およびビオチン・セレン・ヨウ素以外の微量栄養素の摂取量は,日本人の食事摂取基準で示されている目安量を各月齢とも上回っていた。ビタミン A およびビタミン D の摂取量は,日本人の食事摂取基準で示されている耐容上限量を各月齢とも下回っていた。我々は前報で,これらの完全人工栄養児の発育が 6 ヵ月齢まで母乳栄養児と同等であることを確認している。以上のことから,今回評価対象とした完全人工栄養児のエネルギー摂取量は推定エネルギー必要量との比較による評価において過不足のない量に保たれていること,および各栄養素の摂取量については,ビオチン・セレン・ヨウ素以外は,日本人の食事摂取基準に対して過不足がないことが示された。
総説
  • 吉永 和明, 後藤 直宏
    2014 年 63 巻 2 号 p. 71-80
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/08/12
    ジャーナル フリー
    Trans-fatty acids are contained in partially hydrogenated vegetable oil (PHVO) and ruminant fat. Epidemiological studies have reported that a high intake of industrial trans-fatty acids such as PHVO associates with increasing risk of cardiovascular disease because of their influence on lipoproteins in plasma. In contrast, such a relationship has not been established for ruminant trans-fatty acids. These contrary health effects may be caused by the difference in the distributions of trans-octadecenoic acid (C18:1) positional isomers in PHVO and ruminant fat. However, the differences in the metabolism of trans-C18:1 positional isomers are still under debate. Therefore, many researchers have so far developed analytical methods for the separation and quantification of trans-fatty acid positional isomers by gas chromatography to reveal their metabolic character. This paper reviews the current situation of trans-fatty acid issue and the recent advances in analysis of trans-fatty acid positional isomers.
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