ミルクサイエンス
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49 巻 , 1 号
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総説
原報
  • 田村 吉史
    2000 年 49 巻 1 号 p. 15-20
    発行日: 2000年
    公開日: 2015/10/31
    ジャーナル フリー
     チーズホエーはタンパク質, 乳糖, ビタミン, ミネラルなど栄養価の高い成分が含まれている。これを原料とし, 食酢の製造を試みた。3倍に濃縮したホエーを原料とし, ケフィールより分離したKluyveromyces属酵母によりアルコール発酵をおこない, アルコール濃度約8%のホエー酒を得た。次いで, これを2倍に希釈してAcetobacter pasteurianus IFO 14814により酢酸発酵を行い, 発酵過程で4%分のアルコールを添加し, 最終酢酸濃度約5%のホエービネガー得た。ホエー特有の若干緑がかった黄色を呈し, ほのかに牛乳の香りを持つ, まろやかな酸味のホエービネガーが出来上がった。
  • 森 史樹, 中村 正, 男澤─中村 綾, 荒井 威吉, 浦島 匡
    2000 年 49 巻 1 号 p. 21-28
    発行日: 2000年
    公開日: 2015/10/31
    ジャーナル フリー
     スウェーデンで市販されている発酵乳“Filmjolk”から分離したLeuconostoc mesenteroides subsp. cremorisより, 細胞壁多糖を分離した。同多糖はさらに, HPLCによるゲル濾過で2つの成分 (CNP1とCNP2) に分離され, その分子量は850,000また81,000と推定された。CNP2は1H-NMR分析によって, 2種の多糖からなることが示された。そのうちの主要成分は, 5個のαアノマーおよび2個のβアノマーと, 残基ユニットとして非還元末端ガラクトピラノース, 2, 3位置換ガラクトピラノース, 3位置換ガラクトピラノースおよび3,6位置換ガラクトピラノースを, 3 : 1 : 1 : 2 のモル比で含むことが示された。一方少量成分は, 3個のαアノマーおよび1個のβアノマーと, 残基ユニットとして非還元末端グルコピラノース, 3,6位置換グルコフラノース, 4位置換グルコピラノースおよび6位置換N–アセチルグルコサミンを, 1 : 1 : 1 : 1 のモル比で含むことが示された。CNP1, CNP2とも, 試験管内でマウス脾臓細胞の増殖を有意に促進することが示された。
  • 山田 正子, 中澤 勇二, 細野 明義
    2000 年 49 巻 1 号 p. 29-36
    発行日: 2000年
    公開日: 2015/10/31
    ジャーナル フリー
     ラットのTrp-P-1排泄に対するカマンベールチーズの抗変異原性について検索を行った。凍結乾燥後粉末にしたカマンベールチーズを10%または30%(w/w)の割合で、基礎飼料に混合し, Trp-P-11 mgを水溶液にして飼料に染み込ませたものをラットに与えた。排出された糞および尿は, ブルーレイヨン吸着法により処理を行い, 得られた抽出液についてHPLCでTrp-P-1の定量およびSalmonella typhimurium TA98を指示菌とし変異原性試験を行った。その結果, 尿については, チーズ30%投与で有意にTrp-P-1量の減少が認められた (P<0.05)。糞では, チーズ投与量の増加により, Trp-P-1の検出量が減少した。変異原性試験を行った結果においても, 30%チーズ投与により尿および糞の変異原性が減少し, 特に尿の変異原性は有意に低下した (P<0.05)。これらのことから, カマンベールチーズにはTrp-P-1の変異原性の減弱効果があることが明らかとなり, カマンベールチーズの摂取がヒトの人体に対する新たな保健効果があることが示唆された。
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