ミルクサイエンス
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46 巻 , 1 号
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総説
原報
  • 荒井 威吉
    1997 年 46 巻 1 号 p. 35-39
    発行日: 1997年
    公開日: 2015/10/31
    ジャーナル フリー
     集乳段階における原料乳中の体細胞数の変動と分布を調べるために1993年4月~1996年3月の毎月1回づつ, 19ヵ所(1993年)~16ヵ所(1994~1996年)の集乳所または乳業工場(集乳拠点)で受入される148~154 路線の集乳用タンクローリーの合乳(集乳路線合乳)と, 酪農家1747戸(1993年)~1525戸(1996年)の牛群の合乳(バルク乳)について, 蛍光光学式体細胞数測定機のフォソマチック360を用いて体細胞数を測定した。体細胞数は集乳路線合乳, バルク乳ともに3月に最低となり, 6月までは微増傾向にあり, 7月から急増して酷暑期直後の9月に最高値を示した後, 10月から3月まで漸減する経過となる。夏期の体細胞数の増加の程度は夏期の暑熱感作の大きさに影響されている。体細胞数の年間平均値は集乳路線合乳では23~25万/ml, バルク乳では22~24万/ml となった。体細胞数の15万/ml以下は集乳路線合乳で9.3~16.5% , バルク乳で36.3~41.4%となり, 両者には大きな格差が認められる。30万/ml以下では順に77.3~86.9%と74.2~79.5%で類似水準となっている。集乳路線合乳の体細胞数と各乳組成の月別平均値を用いて暑熱の影響を検討すると, 体細胞数と脂肪率および無脂固形分との間には負の相関(脂肪率との間ではr=-0.399, 無脂固形分との間ではr=-0.382, p<0.05)が認められた。これらは暑熱期を中心に体細胞数が増加する変動が, 夏期に脂肪率および無脂固形分が低下する変動と逆の関係になっており, 乳牛の体調維持が困難で乳房炎等との関係のみでなく, 暑熱の影響を受けた季節的変動を示すものと考えることができる。
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