アメリカでは,高校の有能な生徒に対して,大学レベルの学習の機会を与え,試験の結果に基づいて,大学入学後にその単位を認めようとするAPプログラムがあり,そこで英才教育がなされている。AP試験は15科目27種類の試験が用意されており,物理も含まれている。このAP物理は,内容から見る限り飛び抜けて難しいものではない。その実践には多様な方式が可能であり,試験も3種類用意されている。このことから,高校では無理のない英才教育の実践が可能であり,高校と大学の橋渡しをうまく行っているものと考えられる。また,経済的メリットもあることから受験者数は増加しており,物理の英才教育として成功していると言える。
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