今春も,東京における22回目の「今春の物理入試問題についての懇談会」(通称「入試懇談会」)が実施された。今年は,旧学習指導要領下での8回目の大学入試が行われた。この4月からは,一部の高校の2年生において,新学習指導要領による「物理」の授業もスタートし,再来年には,新学習指導要領に基づく大学入試が行われる。そのため,後半の意見交換は,新課程下における,センター試験に止まらない,個別大学入試に向けた課題や危倶,意見などの提示も含まれることとなった。結果,今回の入試懇談会においても,今春の大学入試問題を素材としつつ,広範な疑問や意見が交換され,入試問題という枠に限られない課題,そしてそれぞれの現場や立場における苦悩についての共有化が図られ.有意義な懇談会として終了できたことを,ここに報告したい。
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