画像電子学会誌
Online ISSN : 1348-0316
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ISSN-L : 0285-9831
48 巻, 4 号
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随想
250号記念特集
250号記念随想特集
250号記念報告
ビジュアルコンピューティング論文特集
論文
  • 岡 和寿, 椋木 雅之
    2019 年 48 巻 4 号 p. 488-496
    発行日: 2019年
    公開日: 2022/12/20
    ジャーナル フリー

    本論文では,3次元ボクセルモデルを超解像化する3D-Super Resolution Generative Adversarial Networks(3D-SRGAN)を提案する.低解像度データから高解像度データを復元・生成する技術は超解像と呼ばれ,画像分野では幅広く研究されている.しかし,3次元モデルを超解像化する研究は見当たらない.そこで,3次元モデルを超解像化する3D-SRGANを提案する.3D-SRGANは画像超解像で有効性が知られているSRGANを3次元に拡張した手法である.3D-SRGANと局所的な情報を用いた手法で比較実験を行い,3D-SRGANの生成結果が正解の高解像度3次元モデルにより近いことを示した.また,3D-SRGANでは学習データが1クラスの場合でも,超解像結果に多少の影響はあるが他クラスの3次元ボクセルモデルを超解像化できることを実験により示した.

  • 巻口 誉宗, 高田 英明, 吹上 大樹, 西田 眞也
    2019 年 48 巻 4 号 p. 497-505
    発行日: 2019年
    公開日: 2022/12/20
    ジャーナル フリー

    被写体を臨場感高く再現する映像表示技術として,運動視差を提示できる裸眼3D映像表示技術が注目されている.中でも複数の視点画像を提示する多眼方式は,複数人の同時視聴が可能なため幅広い応用が考えられる.しかし,多眼方式はなめらかな運動視差の実現のために膨大な視点数を必要とし,実用化に向けては解像度低下や装置の大規模化,複雑化が大きな問題となる.我々はこの問題を解決するために,リニアブレンディングと呼ばれる視覚の知覚メカニズムに注目した.リニアブレンディングでは,隣り合う視点画像を重畳して提示することで観察者に中間視点画像を視覚的に補間させるため,視点数を大幅に削減できる.一方で,リニアブレンディングの中間視点では隣り合う視点画像が重なることで画質が劣化し,視点移動に伴う画質変動が生じる.本論文ではこの画質変動に対し,隣り合う2視点の画像が重畳して知覚された際に2重像が生じないように視点画像を生成するHidden Stereoの原理に基づく画質変動軽減手法を提案した.また,被写体の全周囲360度の視点画像に対する画質評価を行い,提案手法によって視点移動に伴う画質変動を大幅に軽減できることを示した.

  • 中田 聖人, 藤代 一成
    2019 年 48 巻 4 号 p. 506-515
    発行日: 2019年
    公開日: 2022/12/20
    ジャーナル フリー

    手は第一人称的にもきわめて誘目性の高い部位であるため,コンピュータグラフィックス(CG)でも,よりリアルな動きの表現が求められてきた.現実の手はボリューム形状のある骨や腱,筋肉,血管といった器官から構成される.しかし,一般的な関節体のCGモデルは,表面メッシュと概念的なボーンから構成されているため,内部構造の動きによる外見の変化とそれによる力感を表現するのがきわめて困難である.そこで本論文では,この手の表面の変化をインタラクティブに表現する手のモデルとして,Fast Implicit model with Semi-anatomical sTructures(FISTモデル)を提案する.手の骨を解剖学的に,腱や筋肉,皮膚,血管を人工的にモデリングするという,準解剖学的なモデリング手法を採用することで,モデルの質とモデリング効率の両立を図る.また,各器官をスカラ関数として表現し,陰的にモデリングすることで,内部構造の動きを手の表面の変化に反映させる.

ショートペーパー
  • 森本 有紀, 小林 洋介, 高橋 時市郎
    2019 年 48 巻 4 号 p. 516-520
    発行日: 2019年
    公開日: 2022/12/20
    ジャーナル フリー

    2.5Dアニメーションを生成するための支援システムを提案・検討する.2.5Dアニメーションは,2Dイラストを3Dアニメーションのように動かす手法として近年着目されているが,その作成には非常に手間がかかるという問題がある.提案手法では,ユーザは複数枚のキャラクタの全身のイラストを入力し,GUIによって関節位置を調整することで既存のモーションデータを用いたアニメーションを生成することができる.また,画像処理によって関節の位置を自動推定することで,ユーザの負担を軽減する.本手法による結果アニメーションの生成では,入力や編集の手間を軽減しつつ,既存手法より質の良い動画を生成することを確認することができた.

  • 池田 優希, 五十嵐 悠紀
    2019 年 48 巻 4 号 p. 521-525
    発行日: 2019年
    公開日: 2022/12/20
    ジャーナル フリー

    手芸作品では初心者でも簡単に製作できるようなキットが販売されている.しかし単純な形のポーチでさえ,理想に合ったできあがりサイズに対応する型紙を手に入れることは難しい.本稿ではポーチを題材にして,ユーザが製作したいポーチのデザインの選択から,実際に完成させるまでを支援するシステムを提案する.ユーザは3つのデザインのポーチから1つを選択し,大きさを入力する.システムは入力された数値からそれぞれに合った型紙の大きさを計算することで必要な材料の調達やパーツの裁断を支援する.また,製作手順を表示することでポーチの製作過程を支援する.さらに自分の使いたい布の柄をデザインし,それを型紙製作支援システムや手順表示システムと組み合わせることもできる.デザインした布の柄を用いた製作支援表示により,より具体的で意欲の沸く製作支援が可能になる.

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