インターネットのブロードバンド化が急速に進みつつある昨今,VoIP(インターネット電話)やビデオカンファレンス(テレビ電話)などのいわゆるストリーミングアプリケーションに代表される,広帯域性を活かした様々な新しいネットワークアプリケーションが,家庭の一般ユーザに対して普及しつつある.
しかしその結果,元来データ通信網であるインターネットにとって以前ではそれほど重要ではなかった,ユーザ端末間で生じる遅延やジッタ(遅延揺らぎ)が,これらのストリーミングアプリケーションには悪影響をおよぼすため,従来の電話網では当然のように実現されている通信品質の保証(QoS保証)制御がインターネットに対しても新たに要求されることとなり,インターネットでQoS制御を実現するネットワークアーキテクチャがいくつか提案されるに至っている.
本稿では,インターネットがブロードバンドに至る以前に既に芽生えていた,現在ブロードバンドアプリケーションと呼ばれているアプリケーションの当時の利用状況と,その当時の電話網で実現されていたQoS制御技術,および,それに対比させる形で,インターネットでのQoS制御技術を,わかりやすく解説する.
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