応用統計学
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1 巻, 1 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 渋谷 政昭
    1971 年1 巻1 号 p. 3-16
    発行日: 1971/06/30
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
    行列の直交分解または拡大により,正規方程式を直接には用いないで,線形最小2乗問題を解くアルゴリズムを紹介する。最小2乗問題の解の入力データの乱れに関する安定性について,行列の条件数にもとついて議論する。また数値アルゴリズムにおける丸め誤差の影響,および近似解の反復改良法について,最近発表されている結果を紹介する。
  • 山内 二郎
    1971 年1 巻1 号 p. 17-32
    発行日: 1971/06/30
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
    超幾何分布の分布関数に対してM.E.Wiseは,ロットの大きさN,標本の大きさnのとき,M=N-(n-1)/2としてM-2の級数で求めた近似式が収束速度が速いことを示し,第2項までを示してその数値例によって計算値と正しい値とを比較し,確率が0または1に近くなければ抜取り検査などの場合に役に立つ,といっている。本論文はWiseの方法と異なって,1n(N!/(N-n)!)のM-2の漸近級数展開を求めて,これを用いてWiseの近似式の第3項を求め,Wiseの数値例に対応する数値例によってこの第3項が有効なことを示した。
  • 嶋田 正三, 近藤 秀文
    1971 年1 巻1 号 p. 33-50
    発行日: 1971/06/30
    公開日: 2009/12/02
    ジャーナル フリー
    将来の技術開発が完成する時点を予測する方法として,N.Dalkey,O.Helmerなどにより,デルファイ法なる新しい方法が提唱されたが,これは開発項目の間に関連がある場合(たとえば,ある技術の完成が他の技術の開発を促進させるなどの意味で),これを考慮に含めていないうらみがあった。T.J.Gordonは新たに,この関連性を考慮した予測手法を提唱し,これをクロス・インパクト・マトリックス法と名づけた。この方法は,ある開発項目Diの完成が他の項目Djに与える影響を,成功の初期確率PjからPj/iへの変化として与え,シミュレーションによってDjの最終確率を求めようとするものである。
    しかし,この方法は,技術の完成の時点に対する取扱いがアイマイであった。本報は,個々の技術の開発項目Dj(j=1,2,…,n)の完成時期tjを確率変数としてとらえ,そのcdf Fj(t)が他の項目Diの成功(その時点をあとする)によってうける影響の度合については,次のごとき2つのパラメータをデルファイ・メンバーに推定してもらうこととした。つまり,t=0の時点でDiの開発がすでに完成しているものと仮定した場合,技術的にみて(または社会的ニーズの立場からみて),Djの完成の時期がどのくらい早められるか(遅くなる場合もある)を示す値である。ついで,これを用いてDi,Di',…の成功後のDjのcdfについての1つの仮定を提案した。さらに,ある時点t0までにDjが成功しなかった場合の条件つきcdfは,Fj(t)/[1-Fj(t0)]fort≧;t0で与えられるものと仮定した。
  • 浅井 晃
    1971 年1 巻1 号 p. 51-57
    発行日: 1971/06/30
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
    最近,官庁統計調査・市場調査などにおいて,データの質的向上をはかる目的で,調査事項が複雑化し,調査対象の負担増加がますます激しくなっている。このさい,調査対象の負担をできるだけおさえるべく,かぎられたデータから必要な情報の推定値を求める方式を考える必要がある。その目的で考え出された1つの推定量をここに紹介する。それは,比較的短期間に費消される消費財の1人あたり平均消費日数を,対象からの「消費しはじめてからの'日数(調査日までの)」というデータから推定する方法である。
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