べータ・2項分布(BBD)は,2項分布の比率パラメータがべータ分布に従うとして混合することにより得られる分布という生成の仕方から,雑誌購買度数データへの応用が期待できる.しかし,実際に分布の当てはめを行うと,適合が良くないことがある.一つの理由として定期購買者が混在しているためと考えて,定期購買者の割合を意味するパラメータをモデルに組み込んだ修正BBDが提案されている.本稿では,決して購買しない者の割合をも組み込んだ修正BBD IIを提案し,分布のパラメータの最尤推定を扱い,3つの例について考察した.さらに,2種類の雑誌の購買度数データの解析可能性について触れ,BBDの3変量版であるディリクレ・4項分布の修正を提案した.
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