応用統計学
Online ISSN : 1883-8081
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30 巻, 2 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
  • 松田 光弘, 南 弘征, 水田 正弘
    2001 年30 巻2 号 p. 81-90
    発行日: 2001/11/20
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
    回帰分析において説明変数の個数が多い場合,適切な解析が困難になることが多い.そこで,説明変数を選択したり,説明変数の空間の次元を縮小する方法が数多く開発・研究されている.特に1991年にLiによって提案された層別逆回帰法(SIR)は,非常に一般的な回帰モデル(SIRモデル)において,説明変数空間の次元を縮小させる有効な方法である.さらに,1999年にMizutaによって提案された射影追跡層別逆回帰法(SIRPP)はSIRモデルのもとで,より適切な次元縮小を見いだすことができる手法である.
    しかし,SIRPPでは射影追跡を複数回実行しなくてはいけないため,大量の計算が必要となる.そこで,本論文では,PVM(Parallel Virtual Machine)を用いたSIRPPの並列計算方法について提案する.また,実行例を用いてその有効性を示す.
  • 竹越 香苗, 岩崎 学
    2001 年30 巻2 号 p. 91-106
    発行日: 2001/11/20
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
    臨床研究などの計画では複数の段階に分けて標本を抽出することが多い.複数段階抽出の下でサンプルサイズを推定する場合,必要となるパラメータが未知であるため,ほとんどの場合2段階目以降のサンプルサイズは前の段階から得られた結果より推定されたパラメータを用いて定められる.このときサンプルサイズ推定に必要なパラメータが既知である場合の"真の検出力"と未知である場合の"推定された検出力"がどのように異なるかを知ることが重要である.本論文では2段階抽出において2つの二項確率問の検定に対するサンプルサイズの推定を行ない,"真の検出力"と"推定された検出力"を比較する.
  • 岩崎 学
    2001 年30 巻2 号 p. 107-118
    発行日: 2001/11/20
    公開日: 2009/12/02
    ジャーナル フリー
    母集団分布の未知パラメータΘに関する統計的推測では,方程式f(Θ)の解法を含むことが多い.本論では,f(Θ)=0をΘ=g(Θ)と変形して得られる反復解法Θt+1=g(Θt)を議論する.まず,反復法の一意的な収束のためのこれまでとは若干異なる十分条件を与え,実際の解法の性質を吟味する.次に,興味ある統計的問題に対して本解法を適用した事例をいくつか紹介する.本解法は表計算ソフトで簡単に計算でき,実際の統計的データ解析に加え,統計教育の講義ならびに演習で有用である.
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