応用統計学
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18 巻, 1 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 勘場 貢, 井上 俊昭, 後藤 昌司
    1989 年18 巻1 号 p. 1-15
    発行日: 1989/07/27
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
  • 有意選出法と系統的抽出法の比較
    上田 徹
    1989 年18 巻1 号 p. 17-27
    発行日: 1989/07/27
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
    経時的に全数調査の結果が遅れて入手できるが,迅速な行動決定を行うために最新の標本調査データを利用する場合に全数調査データ自身を層別のための属性データとすることが考えられる.電話の通話度数料データはちょうどこの性質を持っており,過去の通話度数料の大きさに応じて加入者を層別することが考えられる.そのようにして層別された加入者から標本を無作為抽出する場合の母平均の推定精度についてはすでに示した(上田(1988)).これに対し,田口(1986)が提案した各層の代表値に近いものから標本を抽出する有意選出法は,時間的な変動が小さければ層内のばらつきを小さくできるため標本調査法の精度向上に寄与することが期待できる.しかし,その方法では層の数Lを比較的大きくして0(1/Ln)の議論をしているために層別や標本サイズの最適性を論じにいくこと,実際に得られるデータには時間的な変動が存在することなどの問題点がある.
    そこで層別や標本サイズは無作為抽出下で最適化し,層内からは層の代表値に近いものから標本を有意選出する複合的な方法を提案し,まず各区間での代表値の決め方について論じた.そして6電話局の通話度数料データを用いて標本を系統的に抽出する場合と有意選出する場合との母平均の推定精度を比較した.その結果,有意選出の方が系統的抽出よりも誤差が小さいが,標本サイズが増えると差はなくなった.系統的抽出の場合には回帰処理による精度向上を期待したが,系統的抽出の場合でも単純無作為抽出に比べると誤差が相当小さいため,精度の向上は認められなかった.
  • 藤野 和建
    1989 年18 巻1 号 p. 29-36
    発行日: 1989/07/27
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
    正規母集団に対するβ確率両側許容限界の係数の表はOdeh and Owen(1980)が与えている.しかし,回帰分析や分散分析のデータによって許容限界をつくる場合,この数表は利用できず,これまでに知られている近似式は精度や計算の容易さの点で不満足である.そこで正確な係数を求めるための算法とそのBASICのプログラムを開発した.
  • 淺井 晃
    1989 年18 巻1 号 p. 37-44
    発行日: 1989/07/27
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
    現在の官庁統計は予算・職員の削減に加えて不明・不在・拒否等による無回答の増加など調査環境の悪化の危機に瀕している。これを克服するためには,(1)新しい調査システムの導入(2)非標本誤差軽減のための調査現場の直視,(3)新しい統計手法の積極的な導入,に官庁統計家が積極的に取り組むことを望みたい.その説明のために,いくつかの調査を例に問題点を論じた.
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