応用統計学
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36 巻, 1 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
  • 松田 安昌, 矢島 美寛
    2007 年 36 巻 1 号 p. 1-14
    発行日: 2007/08/30
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
    本論文の目的はRd上の不規則な位置で観測された時空間データの周波数領域における分析法を提案することである。まず,通常の時系列で定義されたピリオドグラムを不等間隔時空間データへ拡張し,スペクトル密度関数のノンパラメトリック,パラメトリックな推定量を提案する.ここで,Hall and Patil(1994)によるMixed Asymptoticsをサンプリング法として適用すれば,提案する推定量の一致性,漸近正規性を証明することができる.最後にこれらの理論的結果を東京近郊の公示地価の分析に応用する.
  • 新野 伊知郎, 濱崎 俊光, 杉本 知之
    2007 年 36 巻 1 号 p. 15-30
    発行日: 2007/08/30
    公開日: 2009/12/02
    ジャーナル フリー
    臨床試験の基本目的は一般に,将来において検討対象の治療をうけることになる集団に対して適用できる,その治療の情報を得ることにある。確率化は,治療の比較を前提として,精度と確度の高い情報を限られた資源のもとで効率的に得るための,試験デザインの重要な要素の一つである.本稿では,臨床試験における確率化について,その発展の歴史,目的と恩恵,そして確率化の正当性に対する批判を整理・概観し,「なぜ確率化を行うか」,「確率化を経て得られるものは何か」,「確率化の本質は何か」といったことを探る.
  • 中村 永友, 土屋 高宏
    2007 年 36 巻 1 号 p. 31-50
    発行日: 2007/08/30
    公開日: 2009/06/12
    ジャーナル フリー
    ある定点(焦点)を通る回帰直線群の推定を行う統計モデルを提案する.この焦点は観測状況や実験条件に依存して動く点であり,回帰直線のパラメータと同時に推定する必要がある.データ取得の背景を考慮して,データの重心の通過や誤差分散に関する制約条件を入れて4種類のモデリングを行った.数値実験でモデルを検証し,実データ(飛砂データ)へのあてはめを行った.また,推定された各回帰直線は定点を通る線形回帰モデルの族として定式化され,さらにこの族は原点を通る回帰モデルに帰着されるので,このモデルについての考察を行った.とくに,データの重心を必ずしも通過しないことから,回帰係数や決定係数が通常の回帰モデルとは異なったふるまいをするので,この周辺を調べた.
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