平均(0,0),分散(1,1),相関係数ρの標準化された2次元正規分布の密度関数
f(
x,
y,ρ)=1/2π√1-ρ
2・exp{-
x2-2ρ
xy+
y2/2(1-ρ
2}
において,次のような長方形の領域内での確率
L(
h,
k,ρ)=∫
h∞dx∫
k∞f(
x,
y,ρ)
dyの値を求める方法として従来
i)Legendre-Gaussの数値積分法によるもの
ii)D. B. Owen(1956)およびそのやり方を受けつぐT. G. Donnelly(1973)によるT関数を用いる方法
iii)Yoshisada Murotsu,et alによるHermite多項式を用いる展開法
が主に行われている.
ここに述べるアルゴリズムは,高橋・森のDouble exponential変換数値積分公式を用いる新しい方法で,従来のものと比べて,理論的にも,コンピュータの汎用プログラム作成の面からも,もっとも優れていると思われる.
最近(1970~1978)における内外の統計関係の文献検索をSCI(Science Citation Index)で行なったが,2次元正規分布関数の確率の計算については,Double exponentia1変換数値積分公式を用いる方法は見あたらなかった.
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