本研究においては,科学概念の変換過程について,中学生における進化概念の変換過程を事例として,I〜IIIの側面の存在を検証した。I:外延の拡大。II;学習者のメタ認知に基づく概念構築(conceprion)。III;内包の変換と概念変換の自覚。I〜IIIの過程において,II〜IIIの過程が科学概念変換の中心となることが明らかになった。この過程を促進するために,教授・学習過程の構築において,ハシュウェー(Hashweh, M.Z.)の指摘する「画定(demarcation)」への着目が必須であることを実証した。
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