廃棄物学会誌
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15 巻, 3 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 溝口 忠昭
    2004 年 15 巻 3 号 p. 105-106
    発行日: 2004/05/31
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
  • 藤本 淳
    2004 年 15 巻 3 号 p. 107-114
    発行日: 2004/05/31
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    安全で豊かな低カーボン (二酸化炭素排出が少ない) 社会のビジョンをわかりやすい形で提示し, 実現に向けた道筋を具体化することは, 持続可能社会形成への貢献, および社会に活力を与える点で重要である。ここでは, エコデザインの新しい概念を提唱し, その適用例として“IT社会の環境調和設計”の取組みを紹介する。ここで提唱するエコデザインとは, 環境・経済面からの定量評価をべースに (ファクトファインディングとベンチマーク) , 目的指向のトップダウンアプローチと, 従来の技術指向型ボトムアップアプローチとを適切に融合することで, 製造・生産技術, ビジネスモデル, そして社会システムまでを, 環境と経済の両面より最適化し, 新たな付加価値の創造を目指すものである。この概念を用いて, 「循環型IT社会」の設計図を示す。
  • 上野 潔
    2004 年 15 巻 3 号 p. 115-122
    発行日: 2004/05/31
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    家電リサイクル法の定着により日本は, 環境適合設計の分野でも世界に先駆けたブレークスルーを体験している。家電各社の製品アセスメントは, 机上の理論ではなくリサイクルプラントで得られた経験を反映している。従来の生産技術が易分解性の観点から見直され始めている。安定的に回収される使用済み家電製品のプラスチックを新たな家電製品に使用する「自己循環型」のマテリアルリサイクルも芽生えている。これらの第2世代の環境適合設計は, 環境情報公開によって一層促進されるようになった。しかし, 環境適合設計は常にトレードオフである。現状ではリサイクル困難な部材もある。
    環境影響物質の代替材料が多く使用されるようになっている。材料に関する科学的なリスク評価の重要性が高まっている。
  • 渡辺 富夫
    2004 年 15 巻 3 号 p. 123-130
    発行日: 2004/05/31
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    富士ゼロックスは, 世界的に深刻となっている環境問題に率先して取り組み, 全社方針の『廃棄ゼロ』を達成するため, 環境負荷の少ない部品リユースを重点に, 使用済み商品から埋立てするものを出さない「資源循環型システム」を構築した。そして, 事業活動と環境保全活動を両立させた「環境経営」を実践する企業として広く知られている。本稿は, 資源循環型システムの基本的な考え方, 部品リユースを前提とした循環商品企画, 3R効果を捉えた複写機の循環モデル, 部品リユースを可能とする設計事例, 環境負荷の低減効果, 資源循環設計の達成レベルを設計者自らがセルフチェックする製品アセスメント, 環境影響情報の公開, 廃棄ゼロ実現に向けた活動などを紹介するものである。決して現状に満足することなく, 資源循環システムを進化させるために, さらなる『広がり』を目指した活動を展開している。
  • 東畑 透
    2004 年 15 巻 3 号 p. 131-135
    発行日: 2004/05/31
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    自動車のリサイクル率は現状においても80%を超え, 工業製品の中では高いリサイクル率を実現しているが, 新しいリサイクル法により2015年に95%以上という高いリサイクル率を実現する必要がある。
    リサイクル率を向上するために, 新車開発段階での3R (Reduce, Reuse, Recycle) を考慮した軽量化やリユース・リサイクルしやすい設計への取り組みと廃車処理段階での処理・再利用技術の開発を実施している。
    本報告では, 自動車リサイクルの現状と日産自動車のリサイクル設計の取り組みについて, および, 今後求められる自動車リサイクルの技術, 課題を紹介する。
  • 尾島 俊雄
    2004 年 15 巻 3 号 p. 136-140
    発行日: 2004/05/31
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    日本古来の民家の様式として, 間取り, 畳, 建具, 木割等の標準仕様が全国に普及していたが, 1950年頃から建築基準法によって基礎に建物を緊結する構造様式が不可欠になり, そのため金具が多用され, リュース困難な建築様式になった。現在, 建設廃棄物の約60%が何らかの形でリサイクルされ, 2000年度には80%を目標に廃棄物削減の努力が続けられている。リサイクル型住居として, 自然の生態連鎖系で完結させる木造を主構造体とした富山での試作と, 人工の産業間連鎖でエネルギーを使用するが限りなく物質循環系を完結させる鉄を主構造とする九州での試作を提案する。富山では木造・土壁・石基礎等天然素材と大工等による手作り住宅で, リサイクル率90.6%という高い目標に到達した。九州では, 鉄, アルミ, ガラス等の人工建材で企業の協力の下に, 450年間に1回資源が廃棄されるだけの省資源型住宅となった。
  • 梅田 靖, 近藤 伸亮
    2004 年 15 巻 3 号 p. 141-148
    発行日: 2004/05/31
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    エコデザインで重要なことは, 製品ライフサイクル全体の視点から, 安定して無理のない循環を設計することである。エコデザインの一つの大きな課題は, 価値寿命により廃棄される製品の長寿命化であり, その解決方法は, 脱物質化などのリデュースとアップグレードしかない。ソフトウェアと違い, ハードウェア製品ではアップグレードは一般に困難であり, その設計方法論は殆ど検討されてこなかった。本稿では, エコデザインの中でのアップグレードの位置づけを整理するとともに, アップグレード設計方法の基本的な考え方を紹介する。具体的には, アップグレード設計の基本操作として「独立化」と「余裕付加」を, アップグレード設計の最大の課題である将来の不確実性に対応するための方策として「遅延決定」と「プラットフォームの拡大/縮小」戦略を紹介する。最後に, 簡単なケーススタディとして掃除機のアップグレード設計例を示す。
  • 岩渕 善美, 東野 達, 笠原 三紀夫, 川村 康文, 村上 裕子, 田岡 久雄
    2004 年 15 巻 3 号 p. 149-158
    発行日: 2004/05/31
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    様々なエネルギー・環境問題を解決するためには, エネルギー。環境問題を正しく理解し, エネルギー消費, 環境負荷および廃棄物の量を削減し, 資源リサイクルなどの環境配慮行動を普及させるためのエネルギー・環境教育が重要である。
    本研究では, 日本における環境教育の流れと「科学技術・理科大好きプラン」の一つの施策であるスーパーサイエンスハイスクール (SSH) をまとめ, 高校生を対象としたエネルギー・環境問題の教材開発とエネルギー・環境教育の一つとしてLCA的概念を取り入れた授業を提案し, さらにスーパーサイエンスハイスクールの授業の一環として実践した結果を報告する。授業を行うことによって, 生徒が廃棄物問題やリサイクル問題を再認識し, エネルギー・環境問題の授業としての有効性を確認した。
  • 2004 年 15 巻 3 号 p. 159-161
    発行日: 2004/05/31
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
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