プテリジン化合物の質量スペクトルの研究の一環として,ルマジンの8-誘導体の質量スペクトルについて検討し,フラグメントイオン,および準安定ピークの解析から,8-エチルルマジン,6,7-ジメチル-8-エチルルマジン,8-n-プロピルルマジン,6,7-ジメチル-8-n-プロピルルマジン,8-イソプロピルルマジン,6,7-ジメチル-8-イソプロピルルマジン,8-(β-オキシエチル)ルマジン,6,7-ジメチル-8-(β-オキシエチル)ルマジンのおもな開裂は,最初に側鎖が環状遷移状態を通って脱離し,ルマジン,6,7-ジメチルルマジンとなり,以後,ルマジン,6,7-ジメチルルマジンと同様の開裂が起こることを見いだした。一方,8-メチルルマジン,6,7,8-トリメチルルマジンでは,ピリミジン環からの脱HNCOによって開裂が始まることを見いだした。
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