整形外科と災害外科
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62 巻, 4 号
選択された号の論文の53件中51~53を表示しています
  • 山下 優嗣, 遠藤 宏治, 谷田 敦, 岸本 勇二, 岡野 徹, 豊島 良太, 林原 雅子
    2013 年 62 巻 4 号 p. 856-860
    発行日: 2013/09/25
    公開日: 2013/11/26
    ジャーナル フリー
    【目的】尺骨突き上げ症候群に対する尺骨短縮骨切り術において,侵襲を少なくし,早期骨癒合を得る目的で骨切り部引き寄せ機能付き髄内釘固定を行い検討した.【症例】53歳女性,63歳女性,77歳男性の3例に行った.【方法】髄内釘挿入Zigに骨切り引き寄せ機能を持つBIOMET S.T.T R Small Bone Locking Nailを使用した.髄内reaming後に遠位横止めfixatorを設置し,尺骨骨幹中央で骨切除を行い,髄内釘を挿入し遠位をfixatorで圧迫固定した.その後骨切り部を髄内釘で引き寄せ,近位を横止めネジで固定した.骨切り長は5,8,10mmであった.【結果と考察】手関節尺側部痛は術後3カ月より軽快し握力は5カ月より増加した.術直後単純X線で骨切り部にはズレや間隙があり骨癒合に1,1,2年を要した.使用した髄内釘の力学試験で,遠位fixatorは牽引力5 kgより緩み始め,骨切り部引き寄せ固定力に問題があると思われた.
  • 吉田 史郎, 吉田 健治, 坂井 健介, 胤末 亮, 加藤田 倫宏, 田中 憲治, 神保 幸太郎, 井手 洋平, 大園 宏城, 後藤 琢也, ...
    2013 年 62 巻 4 号 p. 861-865
    発行日: 2013/09/25
    公開日: 2013/11/26
    ジャーナル フリー
    【目的】月状骨(周囲)脱臼に対し靭帯再建術の有用性について示唆されているがtypeによっては経皮的ピンニングによる低侵襲な治療でよい成績を得られることを報告した.しかしtype 4に対しピンニングのみでは良好な成績が得られなかったことが課題として残った.今回新鮮月状骨(周囲)脱臼type 4に対し手根骨間制動術を併用し,良好な結果が得られたので報告する.【症例】68歳男性.自宅階段より転落し受傷した.受傷当日に腋窩麻酔下に徒手整復行い,受傷後6日に関節鏡視に軟部組織の損傷状態を確認し手術を行った.SL靭帯付着部の欠損およびTFCC変性による欠損を認めた.直視下で靭帯修復および背側手根靭帯を使用した手根骨間制動術を併用した.【まとめ】月状骨(周囲)脱臼type 4に手根骨間制動術を併用し良好な成績が得ることができ,type 4に対するoptionの一つとなり得ると考えている.
  • 貴島 賢, 泊 真二, 伊藤 康正, 瀬尾 健一, 由布 竜矢, 安原 隆寛, 桑島 海人
    2013 年 62 巻 4 号 p. 866-870
    発行日: 2013/09/25
    公開日: 2013/11/26
    ジャーナル フリー
    脛骨遠位部骨折に対してプレート固定を行った10例について検討を行った.使用プレートの内訳は,locking plate 2例,non-locking plate 8例.これらの症例について,X線評価,臨床評価,臨床成績,術後合併症について検討した.最終的には全例で骨癒合を認めたが,non-locking plate 1例で術後早期の転位のため再手術を行い,再手術後も5°の内反変形を認めた.合併症はlocking plate使用の1例で皮膚壊死,non-locking plate使用の1例で感染を認めた.locking plateは骨粗鬆症の強い,あるいは粉砕骨折の強い骨折の場合は特に有用性を発揮するが,プレートに厚みがあり,脛骨遠位部骨折では,創治癒障害や感染などの合併症も危惧される.また,抜釘困難例も少なくなく,使用には十分な検討が必要と考えられる.
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