日本生態学会誌
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62 巻 , 1 号
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原著
  • 塩野 貴之, 持田 幸良
    原稿種別: 本文
    62 巻 (2012) 1 号 p. 1-17
    公開日: 2017/04/26
    ジャーナル フリー
    砂礫地では、表層堆積物の粒度組成が植生の植被率や種組成を決定付けており、多くの立地において共通する要因があることを明らかにした。本研究では高山風衝砂礫地、河床、海浜を対象とした。各調査地において植被率、種組成、生活型と表層堆積物の粒度組成および細粒の充填粒子の粒度組成との関係を分析した。その結果、風衝砂礫地では表層礫の粒径が大きいほど植被率が増加した。海浜では、粒径が小さい立地と比して粒径が大きい立地において植被率が高い傾向があった。河床では、河道からの比高が高く乾燥した川原においては充填粒子の粒径が小さいほど草本植生の植被率が高く、比高が低い河道沿いでは植被率と粒度組成には相関が見出せなかった。以上より風衝砂礫地や海浜では表層堆積物の粒径が大きいほど堆積物の移動量が減少すること、すなわち攪乱強度が減少するため植被率が増加すると推察された。一方、川原では充填粒子の粒径が小さいほど適潤になるため、植被率が高まると考えられた。攪乱が卓越する風衝砂礫地、河道沿い、海浜の種組成は表層堆積物の粒径により明瞭に区分された。また粒径が大きい立地ほど休眠芽の位置が高い種が優占していた。地下器官型は粒径の小さい立地では地下茎を持つ種が優占するが、粒径が大きいと匍匐茎を持つ種が増加した。このことから各粒径に適応可能な植物の生活型が異なるため、粒径により種組成に相異が生じるものと考えられた。
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  • 志津 庸子, 曽出 信宏, 八代 裕一郎, 小泉 博, 大塚 俊之
    原稿種別: 本文
    62 巻 (2012) 1 号 p. 19-29
    公開日: 2017/04/26
    ジャーナル フリー
    日本における二次遷移の初期群落は、優占種の交代が非常に速く、低木種から高木種まで様々な生活形が混在する。このような、多種から構成される林分の遷移系列に伴う純一次生産量(NPP)の変化は、構成種の成長特性や優占種の交代に影響される。本研究では、皆伐後7年経過した二次遷移初期群落において、純一次生産量の年々変動を推定する方法として、刈り取り法と相対成長関係式を用いる方法を比較検討した。本調査林分の幹数密度は2005年5月から2009年11月にかけて40700から53300本ha^<-1>に増加した。胸高断面積合計もまた3.4から12.0m^2ha^<-1>まで年々増加した。生活形別にみると2005年5月の時点では低木・亜高木・高木の三つの生活形はほぼ同じ割合を占めていたが、年経過とともに高木種の割合が大きくなった。低木種の枯死と加入本数が他の生活形と比較して非常に多く、亜高木種と高木種は低木種の半分以下であった。落葉広葉樹林皆伐後初期に成立した、このような低木種から高木種まで混在する先駆性林分において、刈り取り法による生産量の推定方法は、地点間のばらつきが大きく、純一次生産量の年々変動を評価することが困難であった。一方、胸高直径を変数とした相対成長関係式を用いた推定方法は胸高に満たない樹木個体の現存量は評価できなかったが、毎年個体を追跡調査することで枯死量を精度よく推定でき、新規加入木の成長量もある程度評価できた。落葉広葉樹伐採跡地において低木種を多く含む林分では、低木種の成長特性から枯死量および新規加入量が多く、これらの評価が生産量を推定する上で重要であった。以上より、精度良く生産量の年変動を評価するためには、枯死や新規加入を追跡する胸高直径-乾重量の相対成長関係式を用いた推定法が適しているといえる。
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特集 「アウェイ」の生態学
連載1 野外研究サイトから(20)
連載2 博物館と生態学(18)
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