茶業研究報告
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1964 巻, 21 号
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  • 鳥屋 尾忠之
    1964 年 1964 巻 21 号 p. 1-6
    発行日: 1964/01/25
    公開日: 2009/12/03
    ジャーナル フリー
  • 米丸 忠
    1964 年 1964 巻 21 号 p. 7-10
    発行日: 1964/01/25
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    In 1933 two mathematical methods were reported by Mr. Masao WADA by which we can express the curve of leaf margin. The author reexamined one of them. The chief points in Wada's method reexamined in this study can be explained as follows : -
    In the first place, the length of leaf is measured along the principal vein and expressed in mm. ; secondly the total length is divided into 5 sections and the half width of the leaf from each point of division to the leaf margin is measured, which is expressed in percentage to the length of leaf. Then in order to represent the curve of leaf margin by the formula, y=x(5-x)(ax+b), the constants a and b in the formula are determined by the least square method from the measured values. The a and b in the formula are defined as the form indices.
    The results of this reexamination can be summarized as follows : -
    1. Wada's method is suitable to represent the curve of leaf margin for many kinds of tea varieties.
    2. The value of the form index a indicates the widest part of a leaf measured from the principal vein and that of b in the formula has a certain correlation with the degree of roundness of leaf.
    3. We can calculate the area of a tea leaf from the form indices and the leaf length.
  • 杉井 四郎, 簗瀬 好充
    1964 年 1964 巻 21 号 p. 11-17
    発行日: 1964/01/25
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    凍霜害防止法の一つとして,一番茶期の新芽に糖類,尿素・多価アルコール等を附与し,新芽の耐凍性を高める方法を試みた。
    採取した新芽に切り口からグルコース,サッカロース,尿素,エチレングリコール,プロピレングリコール,グリセリンの0.05~1.0M液あるいは1~20%溶液を吸収させたところ,尿素を除いて,糖類および多価アルコールは著しく耐凍性を増加させた。
    耐凍性の増加の程度は多価アルコールの類が最も良く,次いでサッカロースでグルコースはやや劣った。しかし,エチレングリコール,プロピレングリコールおよび尿素は薬害が発生した.
    葉面散布の場合は多価アルコールがよく耐凍性を増加させ,グルコースも有効であったが,サッカロースおよび尿素は効果が少なかった。サッカロースが切り口吸収では効果が高く,葉面散布では効果がないのは,分子が大きいので,葉面から細胞内への透過が困難なためと考えられた。
    実用化のためにグルコースおよびグリセリンを葉面散布した結果は,茶の収量,品質にあまり影響しなかったが,凍霜害を避ける効果も十分といえるまでには達しなかった。
  • 刑部 勝
    1964 年 1964 巻 21 号 p. 17-20
    発行日: 1964/01/25
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    1) 茶樹に寄生するカンザワハダニの脱皮回数について再検討した。
    2) その結果,雌虫の脱皮回数は従来の報告にみられるように3回であったが,雄虫の脱皮回数は2回の場合も3回の場合もあって,従来の報告とは異なった。
    3) しかし,ハダニの脱皮回数と環境条件との関係については明らかにできなかった。
  • 刑部 勝
    1964 年 1964 巻 21 号 p. 21-24
    発行日: 1964/01/25
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    1,施肥とカンザワハダニの発生との関係について,砂耕法ならびにポット法によって育成中の茶樹について調査した。
    2,無窒素区は窒素標準量:用区に比しカンザワハダニの発生が著しく少なかった。
    3.リン酸は施用量が多くなるにつれてカンザワハダニの発生が多くなった。
    4,カリは施用量が多くなるにつれてカンザワハダニの発生が少なくなり,窒素やリン酸とは逆の傾向が示された。
    5.マンガンはカリと同様で,無マンガン区は標準量施用区に比しカンザワハダニの発生が著しく多かった。
  • 玉木 佳男
    1964 年 1964 巻 21 号 p. 25-32
    発行日: 1964/01/25
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    1.コカクモンハマキ(Adoxophyes orana)の要求する未知の幼虫生育因子の作用様式および化学的性質を知る目的で,合成飼料によりふ化幼虫の選好試験,幼虫の飼育試験を行なった。また,あわせて数種の粗物質,純物質の未知生育因子活性を調べた。
    2.幼虫の生育は飼料中に茶葉熱水抽出物がふえるにしたがって良好となり,その最適濃度は乾物当たり15~18;6であった。他方町ふ化幼虫の選好性は茶葉熱水抽出物含量に関係なかった。したがって,茶葉中に含まれる幼虫生育因子は,摂食刺激物質として働くのではなく,栄養素として働くものであると考えられる。
    3,茶葉各種画分の生育因子活性を調べた結果から,この未知生育因子は,水,70%エタノール,50~67%アセトンに可溶,ベンゼン,クロロホルム,アセトン,エタ一ル,および水飽和酢酸エチルなどに不溶の有機化合物であり,酸およびアルカリに比較的安定で活性炭に吸着されず,中性酢酸鉛で沈殿される中性物質であることが推定された。
    4,粗物質では茶葉粉末のほか,アルファルファ水抽出物,酵母水抽出物に強い活性が認められ,パン用酵母,粉末酵母(エピオス)およびレンダーエギス末には弱い活性が認められたのみで,その他の8種の物質には全く活性が認められなかった。
    5.純物質では試験した40種のいずれにも全く活性を認めなかった。
    6,以上に得られな結果をアワノメィガおよび二カメ.イチュウにおける未知生育因子の場合と比較検討して,これら3種の食植性鱗翅目昆虫における未知因子の同一性について論議した。
  • 関谷 昭二郎
    1964 年 1964 巻 21 号 p. 32-35
    発行日: 1964/01/25
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    紅茶園における殺線虫剤の効果をDBCP剤を中心として検討した。
    1. 幼木園におけるネコブセンチュウ対象の防除試験では,DBCP剤の効果がきわめて顕著で,処理区は茶芽の生育がおう盛となり欠株がなくなった。乳剤の場合は10aあたり3l,粒剤では25kg程度が適当と考える。
    2. 成木園での主としてネグサレンチュウを対象とした防除試験でも,処理区の茶芽は生育がよく芽数が増加し,したがって,収量が無処理に比して30%前後上回った。乳剤の場合は10aあたり5l,粒剤は30kgが標準となる。
    3. さし木床の土壌線虫防除にはD-D剤でも効果があるが,土壌病害による根ぐされを防ぎえなかった。
  • 増田 清志, 金子 武
    1964 年 1964 巻 21 号 p. 36-40
    発行日: 1964/01/25
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    1. さし木苗床のさし木前処理および改植園の植え付け前処理の生育効果および線虫防除効果では,EDB30%油剤の10a当たり30lの全面点注の効果が高い。
    また,DBCPと積み肥の混合施用の効果が顕著である。薬剤単用処理区では線虫防除効果は高いが,幼木の初期生育において積み肥添加区に劣る。
    2.幼木,成木園の生育中の処理ではDBCP80%乳剤の10a当たり5l以上の1000倍水希釈液のうね間溝かん注の生育効果および線虫防除効果が高い。
  • 金子 武
    1964 年 1964 巻 21 号 p. 41-51
    発行日: 1964/01/25
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    1. 静岡県牧之原茶園の一部でHemicriconemoides の生息密度が異常に高く,これがしだいに他地域に広がりつつあるようである。Pratylenchusは静岡県の茶園特に在来種園に全般的に分布している。
    2. Hemicriconemoides,Paratylenchusはともに比較的深部に多く,PratylenchusおよびHelicotylenchusは比較的上層部に多い。
    Hemicriconemoiclesは深さ30~40cmの粘土層の直上部にある馬ふん状の細根たい積層で生息密度が異常に高い。
    3. Hemicriconemoidesは茶樹の主根には寄生が少なく大部分が細根に寄生する。Pratylenchusは細根のみならず主根にも多く寄生する。
    Hemicriconemoidesの細根への寄生状況を観察した。
    4. Hemicriconemoidesの産卵は5月と11月で,特に5月が最盛期で雄成虫の発生度と一致する。幼虫の発生は7月がピークで5月~11月の年後半にわたる。雌成虫の生息密度は1月が最高,7月が最低となる。雄の占める割合は年間を通じHemicriconemoides全体の0.6%で,雌の占める比率に比べ著しく低い。
    雌成虫蔵卵数は1個体最高16粒,通常14~15粒を数えた。卵は1粒ずつ排出される。卵期間は6~7月調査で15~20日,11月で35~40日を要する。産卵期間は6~7月で7日,11月では20~23日である。
    以上の経過からHenaicriconemoidesの一世代に要する日数を推定すると100日くらいとなる。
    5. 茶園の施肥量との関係ではHemicriconemoidesは窒素倍量区で検出数が少なく,標準区,無肥料区で検出数が多い。Paratylenchusでは窒素倍量区で検出数が多い傾向がある。
    6. Hemicriconemoidesの雌成虫が産卵完了後ソウ菌類(Phycomycetes)の寄生を受けたへい死個体が特に多く観察される。菌の最初の寄生部位は口や陰門などの開口部に多い。
  • 塩安,硫安施肥に伴う塩素,イオウの吸収ならびに茶葉の無機成分含量に及ぼす影響(ポット試験)
    河合 惣吾, 池ケ谷 腎次郎
    1964 年 1964 巻 21 号 p. 52-59
    発行日: 1964/01/25
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    塩安,硫安施肥に伴う塩素とイオウの茶樹による吸収および無機成分含量に及ぼす影響についてポット試験を行なった。その結果を要約すると次のとおりである。
    1.新葉,成葉の塩素含量は施肥量の増加に伴い多くなるが,イオウ含量は施肥量を増加してもあまり多くならなかった。
    塩素は新葉より古葉に多く集積し,イオウは古葉より新葉に多く集積した。
    2.塩素過剰障害の起こるのは塩素含量が乾物中0,8~1.0%以上の場合であった。
    3.塩安施肥区は硫安施肥区に比し,葉部の窒素,リン酸含量がやや少なく,石灰,アルミニウムおよびマンガン含量が多かった。
    4.葉部に多量の塩素が集積すると水分含量が減少し,ポリフェノールオキシダーゼ,カタラーぜおよびパーオキシダーゼの力価が増大した。終わりに酵素力価を測定してくださった竹尾技官に厚く謝意を表す。
  • 第三紀層の頁岩を母材とする茶園土壌
    河合 惣吾
    1964 年 1964 巻 21 号 p. 60-64
    発行日: 1964/01/25
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    第三紀層の頁岩を母材とする茶園土壌,未耕地土壌および普通畑土壌の理化学的性質を比較検討した。これらの結果を要約すると次のとおりである。
    1.茶園土壌,未耕地土壌,普通畑土壌のいずれも全層を通じ粘土含量50%以上の重埴土であるが,茶園土壌ではいくらか粘土の流脱,集積の傾向がみられた。しかし,一般理学的性質には,土壌間に著しい差異がなかった。
    2,一般化学的性質のうち,土壌間に比較的差異の認められたのは酸度,置換性塩基含量および'アルミニウムの溶出量で,酸度は茶園土壌,未耕地土壌,普通畑土壌の順に強く,置換性塩基はこの順に少なかった。したがって,置換性塩基飽和度および置換性石灰飽和度も茶園土壌が全層を通じ最も低かった。
    また,いずれの形態のアルミニウムも茶園土壌の場合に溶出量が最も多く,未耕地土壌,普通畑土壌の順であったが,いずれの土壌においても活性のアルミニウム含量に比し,置換性のアルミニウム含量が多いのが特徴であった。
    3,粘土組成および活性酸化物含量は,全層を通じ土壌間に著しい差異がなく,全般的に粘土の著しい分解,移動集積が行なわれていないものと推察された。
  • ほうじ茶の抽出法について
    古谷 弘三, 原 利男, 久保田 悦郎
    1964 年 1964 巻 21 号 p. 65-69
    発行日: 1964/01/25
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    インスタントコーヒーのように7個の抽出筒をバッテリーに組み,抽出液を連続的に移動させるごく小規模の多重段浸出装置を用い,ほうじ茶の抽出条件と操作法などについて検討した。
    実験結果を要約すると次ぎのとおりである。
    1.抽出筒7個をバッテリーに組み,常時6本の抽出筒で抽出する多重段浸出法で,抽出液中の固形分量20%以上の濃厚抽出液が得られ,これは濃縮せずにそのまま乾燥できることを認めた。
    2,抽出装置の操作条件は,各抽出筒に試料を150~1709/lとなるように装入し,最終抽出液温度を約70℃として操作すれば,品質の良い抽出液がとれた。
    3.ほうじ茶は熱湯浸漬によりほとんど膨潤しないから,抽剤を上から下に流す方式がよかった。その逆の方向に抽剤を流すと,ほうじ茶は見かけ密度が小さいから,試料が浮上し,その部分の充てんが密になり,液の移動が困難となった。
    この研究を行なうに当たり,調査および取りまとめにご協力下さった,当研究室,岡田文雄,中島総枝両技官に深く感謝する。
  • 原料茶製造に関する調査
    古谷 弘三, 原 利男, 久保田 悦郎
    1964 年 1964 巻 21 号 p. 70-72
    発行日: 1964/01/25
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    インスタントティー用原料の生産費を低下させるため,一番茶期のはさみ摘み葉を用い,次のような区別で製茶した。
    (1)標準製茶法
    (2)蒸熱→粗揉→乾燥
    (3)蒸熱→粗揉→揉ねん→乾燥
    これを原料として,インスタントティーを製造し,その品質を調べた。また,これら原料の熱湯可溶分の浸出率の差異および抽出液の組成などを比較した。
    その結果,インスタントティー用原料としては,整形操作を省略した,蒸熱→粗揉→乾燥というような工程で処理した茶を用いても,切断およびふるい分けなどで粒度を小さくすれば,標準製茶法のものと熱湯可溶分の浸出率および抽出液の組成などにほとんど差はなく,製品の品質も匹敵できることを認めた。
  • 茶抽出液の真空乾燥について
    古谷 弘三, 原 利男, 久保田 悦郎
    1964 年 1964 巻 21 号 p. 73-76
    発行日: 1964/01/25
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    インスタントティーを製造するだめ,茶抽出液あ真空乾燥を研究し,特に乾燥温度が品質に及ぼす影響,および製品のパッフィングを良くし,乾燥能率を向上させる方法などを検討した。
    その結果,乾燥前の抽出液をミキサーにかけ,気泡を十分混入したものを乾燥ざらにとり(10g/100cm2),真空度5~1mmHg,最高品温約50℃の条件で約1時間,乾燥すれば,ーパッフィングおよび品質の良い製晶が得られることを認めた。
  • 水野 卓, 金兵 忠雄
    1964 年 1964 巻 21 号 p. 77-85
    発行日: 1964/01/25
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    The leaf-starch was isolated as the form of iodine-starch complex from tea extracted with hot 30% calcium chloride solution, the yield of purified starch being ca. 1 % (45.8g. starch' from 4.5kg. of fresh leaf).
    Amylose, amylopectin and their middle fraction in tea leaf-starch were then fractionated principally by Schoch's method using n-butanolwater (1 : 7 by volume).
    The peaks of visible absorption spectra, Xln ol, of their iodine-potassium iodide solution were 600 mlt in leaf-starch, 620 mit in amylose, 551 m, a in amylopectin, and 605 ma in middle fraction respectivly.
    Moreover, the relations of the concentration of their solution to the optical density (E) at λmax HCLO4 were investigated to make clear the fundamental items about the fractional quantitative analysis of amylose, amylopectin and middle fraction in the tea leaf-starch.
    The following relationships were obtained. Starch (mg.)=0.0973 E-0.0012 Amylose (mg.)=0.0597 E-0.0005 Amylopectin (mg.)=0.4527 E-0.0044 Middle fraction (mg.)=0.1452 E-0.0030
    The quantitative determination of starch in the tea leaves, and the fractional determinations of amylose, amylopectin and middle fraction of the tea leaf-starch have been developed, the main procedure being as follows:
  • 紅茶用品種
    1964 年 1964 巻 21 号 p. 86-110
    発行日: 1964/01/25
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • かまいり茶用品種
    1964 年 1964 巻 21 号 p. 111-134
    発行日: 1964/01/25
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • 松田 昭次郎
    1964 年 1964 巻 21 号 p. 135-145
    発行日: 1964/01/25
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
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