1.1951年~1952年にわたり,窒素,燐酸,加里,マンガン等の成分を含む肥料の葉面撒布による茶葉の吸收性について検討を加えた.
2.尿素の葉面撒布による生育相への影響は,窒素成分0.3%液を7回撒布しても,その効果は判然としなかつた.
3.葉面撒布の時期については,撒布後3日目より,その生育相及び全窒素について日変化を追跡した結果,生育相には変化なく,指標とならなかつたが,全窒素は無撒布区に比べて増加し,その減少カーブも緩やかな下向を示し,3日目において増量したことから,摘採日に近く撒布しても効果のあることが分つた.
4.葉面撒布による窒素化合物の変化については,撒布によつて全窒素,可溶窒素,カフェイン態窒索,カフェイン以外の可溶窒素(アミノ酸及びそのアマイドを主とする)が増加した.
5.葉颪撒布による茶葉色累の変化については,0.5%溶液6回撒布によつて,葉緑素及びカロチノイドの増量を認め,4回以下では影響がなかつた.
6.窒素,燐酸,加里の葉面撒布の結果,生育相には影響がなく,全窒累は多少増加したものもあつたが,燐酸,加里の増加量はわすかであつた.しかしこれは撒布回数の少いことも影響しているものと思う.
7.茶葉の表裏による吸收力の差について試驗した結.結果,窒紫,燐酸,加里共に裏面よりの吸收力は大であり,明らかに裏面よりの撒布のカが効果が大きいことが分つた.
8.葉面撒布による藥害については種々観察したが,0.5%溶液であれば藥害はなく,それ以上の濃度では藥害を生するおそれがある.また農藥との混用については,茶園に常時使肘する濃藥との湿用は可能であつた.
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