茶業研究報告
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1979 巻, Appendix4 号
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  • 岡村 克郎
    1979 年1979 巻Appendix4 号 p. 1-4
    発行日: 1979/03/31
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • 家弓 実行, 鳥屋尾 忠之, 徳永 保利
    1979 年1979 巻Appendix4 号 p. 5-12
    発行日: 1979/03/31
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    チャの裂傷型凍害は,南九州を中心に,各地のさし木苗や幼木で多発している。そこで,最近の被害の実態を調査し,あわせて発生地と非発生地のほ場気温を比較して,発生しやすい気象条件を明らかにした。
    1)裂傷型凍害の発生時期は,おもに秋の生育停止期前後の初霜時で,定植当年か2年生の幼木の地際の幹の皮層が縦に割れ裂傷が生ずるのが特徴である。被害の軽い場合にはカルスが形成されて回復するが,裂傷が大きい場合には,日数がたつにつれて,樹勢が衰え枯死する。
    2)裂傷型凍害発生後の治ゆ経過を観察したところ,凍害発生時の症状には,(1)地際の幹に裂傷を生ずる。(2)木部と皮層が遊離しているが裂傷はみられない。(3)皮層の一部に褐変を生ずるの3型に区分され,(2)と(3)はフロストリングとなって残ることがわかった。
    3)厳寒期の寒害と裂傷型凍害はともに幼木に集中する。その理由は,(1)幼木の根張りが悪いこと,(2)成木のように葉層によって幹基部が保護されていないこと,(3)秋芽の年間の生長量に対する相対的な生長量が成木に比べて大きく,耐凍性の獲得が遅れることの三点に要約される。
    4)発生地(知覧)と非発生地(枕崎)の気象は,晴天日の最低気温(敷わら上5cm)で知覧が6℃以上も低く,夜間の冷え込みが著しいことになり,これが知覧での裂傷型凍害発生の原因と考えられた。
    5)敷わらは裸地に比べ日最低気温を低くし,夜問の地温の低下を防ぎ,特に最低気温の低下する晴天日にこの効果が著しい。従って,敷わらは,土壌水分の保持と,霜日の地際の気温を下げ,逆に地温を上げるため裂傷型凍害を助長していることがわかった。また,発生の多い年度ならびに場所の気温の推移は,初霜前10日間の最低気温の高いことが指摘された。
  • 関谷 直正, 田中 勝夫, 山下 正隆
    1979 年1979 巻Appendix4 号 p. 13-22
    発行日: 1979/03/31
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    1. 裂傷の抵抗性判定のために用いた人為裂傷発生法は,裂傷の抵抗性判定に十分適用できた。
    2. 耐凍性判定のために用いた電導度法および褐変法は耐凍性の判定に十分適用できた。
    3. 裂傷の発生に及ぼす当日の気温の日較差の影響については,昼間の高温が裂傷の発生を助長することはなく,裂傷の発生は発生時の夜の低温に影響された。
    4. 裂傷の発生に及ぼす地温の影響については,地温の高いほうは低いほうに比べ,発生率ではわずかに多い傾向であったが,裂傷の大ぎさは明らかに大きく,低温処理の時間が長くなるにつれて差は大きくなった。
    5. 裂傷の発生に及ぼす土壌水分の影響は大きく,乾燥区は,中,多湿区に比べて発生が少なかった。
    6. ハードニングに及ぼす低温の影響についてみると,低温遭遇1週間後には耐凍性の強化が認められ,2週間および3週間後には耐凍性の強化が顕著に認められた。
    7. ハードニング促進効果に及ぼす低温と肥培条件の影響については,ハードニングの進行中期ごろでは肥培中および良区で低温処理の効果が高く現われ,肥培不良区では効果はほとんどみられなかった。
    8. ハードニング過程において,一時的な気温の上昇によりディハードニングの現象が起るか否かについて検討した結果,25℃で1週間処理しても,ハードニングの進行が緩慢となるだけで耐凍性の低下はみられなかった。
    9. 秋から冬にかけての幼茶樹の幹の耐凍性および裂傷の抵抗性獲得の推移についてみると,ハードニングの進行は10月中旬以後11月上旬までは比較的緩慢であり,11月中旬ごろから急に強くなる傾向がみられ,裂傷の抵抗性もほぼ同じ傾向であった。
  • 鳥屋尾 忠之, 上野 貞一, 家弓 実行, 平川 今夫, 田原 誠, 松下 繁, 武田 善行
    1979 年1979 巻Appendix4 号 p. 23-30
    発行日: 1979/03/31
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    1. 近年,暖地で発生の多い裂傷型凍害には,顕著な品種間差異があることが明らかになったので,各地における発生事例の収集に努めた。現地における品種の抵抗性と,新しく開発された抵抗性検定法の結果に基づいて,主要品種の抵抗性のランクづけを行った(表4)。
    2. 裂傷型凍害の抵抗性の強弱と,チャ品種の栽培北限を決める厳寒期の成葉の耐凍性,萌芽期の早晩,樹勢の強弱ならびに製茶品質の良否との間には,一定の関係は認められなかった。
    3. 裂傷型凍害の抵抗性検定法は,初霜期の幼木の幹の耐凍性検定と,反復低温処理によって裂傷を発生させる方法とが有効であった。また,より簡易で育成の過程にとり入れやすい方法としては,成木の夏から秋にかけてよく伸びた枝条の耐凍性ならびに形成層活性(皮層のむけやすさと水分の多少で判定)をみる方法が効果的なことを確かめた。
    4. 抵抗性検定の時期は,10月下旬-11月下旬(宮崎茶業支場)のおよそ1カ月間が適期と考えられた。
  • 岡本 信義, 関谷 直正, 嶽崎 亮, 田中 勝夫, 大城 光高, 山下 正隆
    1979 年1979 巻Appendix4 号 p. 31-40
    発行日: 1979/03/31
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    夏肥および秋肥の施用成分量ならびに施用時期が,秋から初冬季における幼茶樹の裂傷型凍害の発生率と耐凍性に与える影響について試験し,施肥法の改善による裂傷型凍害防止法を明らかにしようとした。
    1. 施用窒素成分については,標準施用量に対し無窒素あるいは1/3量で耐凍性は早期に強化された。
    2. 窒素成分の多量施用は標準量施用に比べ,必ずしも耐凍性を弱くするようなことはなかった。
    3. 耐寒性に関与しているといわれている加里成分についても,特に耐凍性との関係は判然としなかった。
    4. 慣行の9月~10月上旬の秋肥の施用は,顕著に耐凍性の強化を遅らせることがわかった。秋肥の施用時期を極端に早く(7月)または遅く(11月)した方が秋芽停止期が早まり,耐凍性は早期に強化された。
    5. 9~10月頃の樹体内窒素濃度が比較的高く維持された場合はハードニングが阻害された。
    6. 夏肥を施用していなければ8月上旬の秋肥施用でも耐凍性は早期に強化された。
    7. 基肥および夏肥を施用すると秋肥施用の早晩は生育に大きな影響を与えなかった。
    8. 幼茶樹の裂傷型凍害を防止または軽減する方法として,裂傷型凍害の発生が懸念される地帯ならびに品種では,秋肥の施用は11月以降に行ったほうが良い。このことにより秋芽の生育を早く停止させ,ハードニングが順調にすすむようにすれば,少なくとも裂傷型凍害の被害が中程度の場合には十分防げることがわかった。
  • 弓家 昭一, 岡本 信義, 樋口 義剛, 嶽崎 亮, 徳永 保利, 大城 光高
    1979 年1979 巻Appendix4 号 p. 41-50
    発行日: 1979/03/31
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    暖地の幼茶樹に発生する裂傷型凍害の発生防止法として草生法ならびに資材被覆について1973~1975年にわたり試験した。
    1) チャの幼木を簡易に被覆する草生や資材利用法では,ともに裂傷の発生時に夜間の気温低下を抑制し,裂傷型凍害を軽減する効果がみられたが,供試品種の抵抗性の程度により裂傷発生率には差が認められた。
    2) 草生法では,初霜以降低温により枯死しないエンバクのような草種の効果が高かった。
    3) エンバク草生の効果は,裂傷発生時期に幼茶樹全体を被覆(日射量40~60cal/cm2)でぎるように繁茂させるとき最も良かった。このためは種期は,8月下旬が適期で,は種位置は株の両側30cmの距離で,は種量は4kg/10aが良かった。
    4) 資材被覆ではBBテックス,タフベル,かんれいしゃの効果が認められたが,こもの効果には及ばなかった。
    5) エンバク草生は,資材被覆法より効果が高かったが,その理由として茶株内の最高気温の抑制,土壌水分の制御およびN肥料の吸収に対する茶樹との競合効果なが考えられる。
  • 岡村 克郎, 樋口 義剛, 嶽崎 亮, 徳永 保利
    1979 年1979 巻Appendix4 号 p. 51-54
    発行日: 1979/03/31
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    チャの幹の裂傷型凍害の被害を防止または軽減するために,秋から初冬季の裂傷発生前または発生直後に,幼茶樹の株元に土寄せ処理を行いその効果を試験した。
    1) 裂傷発生時における株元地際部の最低気温は,土寄せを行つた場合も放任区と温度差は認められなかった。
    2) 裂傷型凍害発生率は,年次や品種間差はあったが,土寄せを行った場合も放任区とほぼ同率の発生がみられた。ただ土寄せを行った場合は裂傷の発生位置が盛土の上部の幹であり,放任の場合の発生位置とは異なり,以後の生育や生存率がすぐれた。
    3) 裂傷発生株は,発生直後に土寄せを行うことにより裂傷部にカルスの形成を顕著に促進し,裂傷が治ゆし被害の軽減を図ることができた。
    4) 裂傷型凍害の発生が予想される品種や地域においては,裂傷発生前に土寄せを行うことが,望ましいが裂傷発生直後速かに土寄せを行う方法も効果的である。
  • その変化に及ぼしたものとの関係
    桑原 穆夫
    1979 年1979 巻Appendix4 号 p. 55-65
    発行日: 1979/03/31
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
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