茶業研究報告
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1993 巻, 78 号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
  • 武田 善行, 和田 光正, 根角 厚司
    1993 年1993 巻78 号 p. 1-9
    発行日: 1993/12/15
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    抗ジベレリン作用をもつ2種の生育調節剤,ウニコナゾール(S-07)およびパクロブトラゾール(PP333)の茎葉散布は,チャの着花数を増大させる効果が大きいことを明らかにした。
    着花促進を目的とした場合,散布濃度はS-07では25~100ppm,PP333では500~2,000ppmが適当であった。散布時期では5月中旬から7月上旬が効果的であった。
    散布時期が6月中旬以前では,開花盛期は対照区と同じ10月上旬,6月25日散布では10月下旬,7月10日散布では11月上旬となり,開花盛期の制御の可能性が示された。
    生育調節剤の枝条伸長抑制程度は,濃度が高くなるほど大きく,また,同一濃度では散布時期が遅くなるほど大きくなった。
    S-07の150ppmおよびPP333の4,000ppm以上の散布では,翌年の一番茶の萌芽を大きく遅らせ,その後の伸長も抑制した。
  • 武田 善行, 和田 光正, 根角 厚司, 武弓 利雄
    1993 年1993 巻78 号 p. 11-21
    発行日: 1993/12/15
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
    野菜・茶業試験場久留米支場で保存している茶遺伝資源について,新葉裏面の毛茸特性を調査した。
    中国種の系統はアッサム種の系統に比べて調査した毛茸4形質(太さ,長さ,密度,分布)において変異が小さかった。
    中国種は,毛茸が長く,密度が高く,しかも全面に分布する系統が多かったが,インドのダージリンから導入した中国種はいくぶんアッサム種の影響が認められた。
    アッサム種は毛茸が短く,毛茸密度は中~低い系統が多かった。また,毛茸の分布は全面ではなく,葉の内側に分布する系統が多く,中国種とは異なった。アッサム種に属するタイワンヤマチャの系統は葉面に毛茸を欠き,顕著な特徴を持っていた。
    毛茸の長さ,密度,分布パターンから23の毛茸の分類型を作成した。日本在来種および中国本土から収集した中国種は少数の分類型に集中したが,アッサム種では多くの分類型が認められた。
  • 久保井 徹, 寺尾 玲子
    1993 年1993 巻78 号 p. 23-27
    発行日: 1993/12/15
    公開日: 2010/02/05
    ジャーナル フリー
    チャの葉組織を構成する上下の表皮,さく状組織細胞,海綿状組織細胞と維管束とを以下の手順で分離した:1)葉片をマセロザイムやペクトリアーゼ等を含む分離液に1~10時間(若い葉ほど,短時間)浸潰,2)上下の表皮をピンセットではがす,3)さく状組織細胞は上側表皮から筆で遊離させる,4)同様に,海綿状組織細胞は下側表皮と維管束から遊離させる。単離した組織(細胞)は形態的に健全であった。上下の表皮,さく状および海綿状組織細胞は,それぞれ1gの葉片あたり平均10,9.5,23,26×106個含まれていた。両葉肉細胞画分への異細胞混入率は2~10%だった。表皮組織には葉肉細胞はほとんど付着していなかった。維管束組織画分には平均8×106個/gの柔細胞が含まれると推定した。
  • 後藤 哲久, 堀江 秀樹, 向井 俊博
    1993 年1993 巻78 号 p. 29-35
    発行日: 1993/12/15
    公開日: 2009/12/03
    ジャーナル フリー
    全品入賞茶7茶種に含まれる主要なアミノ酸7種(アスパラギン酸,グルタミン酸,アスパラギン,セリン,グルタミン,アルギニン,テアニン)を個別定量した。テアニンの含有量は全茶種を通して平均3%前後で茶種別に顕著な差はなかった。アルギニンの含有量は,てん茶で2%を越えるのに対して,かぶせ茶,むし製玉緑茶では1%に満たなかった。また玉露でも'やぶきた'以外の品種で製造されたもののアルギニン含有量が,'やぶきた'で製造されたものの2倍にも及び,品種,茶種による差が大きく現れた。
  • 角川 修, 吉冨 均
    1993 年1993 巻78 号 p. 37-46
    発行日: 1993/12/15
    公開日: 2009/12/03
    ジャーナル フリー
    チャ種子の物性値の一つである平衡含水率を子葉部及び種皮部について測定し,次の結果を得た。
    1.5種類の平衡含水率式を検討した結果,子葉部ではModified-Halseyが,種皮部ではModified-Oswinが最もよく適合した。
    2.子葉部の平衡含水率と種皮部とを比較した結果,低湿度域では子葉部の平衡含水率が低いが,高湿度域ではその逆になった。
    3.平衡含水率は温度の影響を受け,同湿度では高温ほど低い値を示した。
    4.平衡含水率には吸湿過程と脱湿過程でヒステリシスがあり,吸湿過程での値が脱湿過程より相対的に低くなった。
    最後に,本研究を遂行するに当たり,多くの御協力をいただいた当試験場品質化学研究室の各位に厚くお礼申し上げる。
  • 中野 敬之, 谷 博司, 渡辺 直史, 岩瀬 哲也
    1993 年1993 巻78 号 p. 47-52
    発行日: 1993/12/15
    公開日: 2009/12/03
    ジャーナル フリー
    三番茶摘採園において秋整枝時期が早いほど翌年一番茶芽の生育が早くなる現象について,秋整枝時期と冬芽の生育を通じてその原因解明を試みた。
    1.三番茶不摘採園における秋整枝後の整枝面には,三番茶摘採園よりも側芽の占める割合が高かった。
    2.秋整枝直後の側芽は頂芽に比べて小さいが,その後の生育は,頂芽と同じく12月上旬まで続いた。また秋整枝時期が早く,秋整枝日から12月上旬までの期間が長いほど,冬芽は芽長が長く幼葉数が多い状態で越冬した。
    3.越冬期までの冬芽の生育量が十分であれば翌年一番茶新芽は速やかに生育したが,これが不十分であれば一番茶の生育は遅れた。また,この現象は頂芽よりも側芽に強く現れた。
    4.したがって,側芽の多い三番茶不摘採園では,秋整枝時期が早いほど冬芽の生育量が多く,翌年一番茶芽の生育も早くなることが明らかになった。
  • 堀江 秀樹, 向井 俊博, 後藤 哲久, 権田 実敏, 川中 道夫
    1993 年1993 巻78 号 p. 53-60
    発行日: 1993/12/15
    公開日: 2009/12/03
    ジャーナル フリー
    酵素センサーによる茶成分分析をより迅速化するため,フローインジェクション分析法を組み合わせた新たな装置を開発した。本装置では,インジェクションバルブより注入された茶浸出液中のグルタミン酸と全アミノ酸は,それぞれグルタミン酸センサー,アミノ酸センサーにより測定される。グルタミン酸センサーはグルタミン酸オキシダーゼ固定化膜と酸素電極を組み合わせたもので,またアミノ酸センサーはL-アミノ酸オキシダーゼ固定化膜と酸素電極を組み合わせたものである。本装置では,これら2成分を同時に2分間隔で定量できた。本装置で測定された値は,高速液体クロマトグラフィーにより定量された値と高い相関を示した。
  • 原 利男, 深津 修一, 伊奈 和夫
    1993 年1993 巻78 号 p. 61-65
    発行日: 1993/12/15
    公開日: 2009/12/03
    ジャーナル フリー
    茎茶と煎茶の香気成分をGC及びGC-MSで調べ,また呈味成分は熱湯浸出液の13C-NMRスペクトルを測定し,その差異を比較・検討した。
    茎茶にはリナロールとゲラニオールが煎茶より多く含まれていたが,緑茶の主要香気成分であるネロリドール,インドール及びシスージャスモンなどは少なかった。
    茎茶は煎茶に比較してカテキン類,カフェイン,しょ糖などの含量が少なく,テアニンとキナ酸カリウム塩が多く含まれていた。
  • 池田 奈実子, 堀江 秀樹, 向井 俊博, 後藤 哲久
    1993 年1993 巻78 号 p. 67-75
    発行日: 1993/12/15
    公開日: 2010/02/05
    ジャーナル フリー
    36品種・系統の一番茶及び秋芽の7種類の遊離アミノ酸の分析を行い,各含量の差異や茶種ごとの特徴を明らかにした。
    7種類の遊離アミノ酸とも,秋芽の含量は一番茶の含量よりも少なかった。
    テアニン含量は一番茶で6.19~30.70mg/g,秋芽で2.00~15.03mg/gの範囲で,一番茶,秋芽ともすべての品種でアミノ酸中最大の値を示した。
    アルギニン含量は,一番茶で0.36~8.75mg/gの範囲で,品種間や茶種間の差が最も大きかった。アッサム雑種は,アルギニン含量が少なかった。茶期間でも大きな差があり,秋芽では,一番茶と比べて著しく少なく,0.08~1.87mg/gの範囲であった。'やぶきた'や玉露・てん茶用品種はアルギニン含量が多く,アルギニン/タンニン比とともに,うま味の強さの選抜の指標となることが示唆された。
  • 山下 正隆
    1993 年1993 巻78 号 p. 77-89
    発行日: 1993/12/15
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
  • 1993 年1993 巻78 号 p. 91-94
    発行日: 1993/12/15
    公開日: 2009/07/31
    ジャーナル フリー
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