1. 1949年から1955年にわたり,茶業部で育成された紅・線茶用品種並びに有望系続を用い,釜炒茶の小量製茶法により製品とし,釜炒茶としての適性及び原葉の特質と製茶品質との関係等を調査した。
2. 原葉のもつ讐性としては,葉形(葉長/葉巾),厚さ及び色彩が比鞍的よく贔種別の特徴を表わしているが,葉形及び厚さとも製品の形状との関係は明らかでなかつた。原葉の色彩と製品の色沢との間には密接な関係が認められた。
3. 製品の形状と容積重との間にきわめて密接な相関衡係があり,容積重によつて形状の良否が評価できることを明らかにした。しかし,容積重は年次及び茶期別による変異が大きく品種の特性を表わしていなかつた。
4. 製品の色沢は品種の特性をよく表わしているが,審査点との聞には一定の傾向が認められなかつた。
5. 製品の水色については色調のみ多少品種間差異が認められた。また色調及び色の濃さとも審査点との間に明らかな関係が見出せなかつたが,黄色または,やや赤殊がかつた濃厚なものがよいような傾向があつた。なお,原葉のフラポン含有量と水色との間には相関関係が認められなかつた。
6. 化学成分と製茶品質との関係については,全窒素含量の高いものほど晶質良好で,また全窒素及びタンニン含有量の高いものほど形状が良好になるような傾向があつた。
7. この調査により釜炒茶として適当なものは,U6,U12,たまみどり,C3,C4,C5,C19,S27の8品種であつた。よつて今後はさらに新しく育成された品種及び系統を加えて試験を継続する予定である。
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