応用統計学

巻頭言

応用こそが統計学のフロンティア

樋口知之

原稿種別: 巻頭言
2015 年 44 巻 1-2 号 p. 1-2
発行日: 2015年
公開日: 2016/01/22

DOIhttps://doi.org/10.5023/jappstat.44.1

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フォーラム

マーケティング・アナリティクス

——ビッグデータとスモールデータの統計モデリング——

照井伸彦

原稿種別: フォーラム
2015 年 44 巻 1-2 号 p. 3-15
発行日: 2015年
公開日: 2016/01/22

DOIhttps://doi.org/10.5023/jappstat.44.3

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本稿では，大規模データ時代を視野に入れて，マーケティングの統計分析およびモデリングをマーケティング・データの種類と規模に関して類型化し，各フェーズにおける典型的分析を包括的に紹介する．さらに，マーケティング分野において統計学が果たすべき役割についての展望を論じる．

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ビジネスは統計科学足りえるか？

椿広計

原稿種別: フォーラム
2015 年 44 巻 1-2 号 p. 17-30
発行日: 2015年
公開日: 2016/01/22

DOIhttps://doi.org/10.5023/jappstat.44.17

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本フォーラムは，ビジネスのアウトプットを幾つかの入力変数で説明する入出力システムモデル，すなわち支配法則を形成する際に必要な基本的視点を議論する．このために，日本の財務多変量データ解析を事例として用いる．先ず，労働生産性のような単純な比例関係に誤差が含まれる形でビジネスの静的法則が記述されることを紹介する．次に，その法則は適切な分類を通じて正当化されることに注意する．更に，動的法則の記述のためには，入出力の適切な差分に対して構造を計量するのが簡便な接近であることを示す．一方，これらの法則当てはめの残差分布は，見かけ上裾の重い分布に従う．しかし，それから外れたデータ群が原入力変数群で説明可能な場合があり，それによってハイパフォーマンスやローパフォーマンスのフロンティアを形成するデータ群に対する要因解析がランクロジットモデルを通じて可能となることを示す．最後に，単一方程式モデルを連立方程式モデルに拡張することで，利益など財務パフォーマンスに関わる指標の向上に資するビジネスモデリングが可能となることを示す．

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研究論文

一般化加法モデルに基づく骨髄移植データのイベントヒストリー解析

辻谷将明, 田中祐輔

原稿種別: 研究論文
2015 年 44 巻 1-2 号 p. 31-48
発行日: 2015年
公開日: 2016/01/22

DOIhttps://doi.org/10.5023/jappstat.44.31

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白血病の有力な治療法とされている骨髄移植では手術後，種々の病状（イベント）が発症しうる．このようなイベントヒストリー解析に， Coxの比例ハザードモデルが広範に活用されてきた．しかし，共変量の値が時間と共に変動する時間依存型データが含まれる場合，ベースライン生存関数やベースライン累積ハザード関数の推定などに問題点が残されている．本稿では，一般化加法モデルを援用した非線形解析を提案し，影響分析，モデルの適合度検定を通じ，イベントが発生した時点での半年後の条件付き生存率を予測する．また，従来の線形モデルとの比較も試みる．更に，スプライン関数による共変量の可視化を試みる．これにより，生存時間値そのものの非線形性を可視化でき，移植後どれくらい生存できるのか，安定期はいつごろからなどを視覚的に把握できるようになる．

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