グルココルチコイド投与,寒冷刺激,不定期摂食による肝臓及び膵臓の酵素活性への影響を7週齢の雌マウスを3群に分けて検討した。 グルココルチコイド投与群ではプレドニソロン1.0μmolを,対照群には生理食塩水0.1mlを投与した。 寒冷刺激群は4±2℃に,対照群は22±2℃で飼育した。 定期摂食群は1日2回9:00-11:00と15:00-17:00に規則的に給餌した。 不定期摂食群は1日目9:00-11:00と15:00-17:00,2日目15:00-17:00と21:00-23:00,3日目9:00-11:00と21:00-23:00,以後は順に繰り返し,日々の摂食時刻を変えて給餌した。
肝チロシンアミノトランスフェラーゼ活性はグルココルチコイド投与,寒冷刺激, 不定期摂食のいずれの群でも増加した。 膵アミラーゼ活性は3群共に減少した。 膵トリプシノーゲン活性は寒冷刺激,不定期摂食で減少したが,グルココルチコイド投与では変化がなかった。 さらに不定期摂食群では肝グリコーゲン量と血漿アミラーゼ活性は増加したが,腹腔内脂肪重量の減少が見られた。
以上のことから不定期摂食は寒冷刺激と同様のストレス状態にあるものと考えられる。
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