目的:鍼治療は自律神経活動を調整し,更年期の女性が自覚する症状を緩和する効果があるかを検証した。方法:48名の更年期女性を,鍼治療の有無とほてりなどの症状の程度に応じて4群に分類した。実験中は看護師が見守りながら,鍼治療は7か所の経穴に10分間,1回/週の頻度で4回実施し,偽治療は同部位に鍼管のみで行った。24時間測定した自律神経活動を,心拍変動パワースペクトル解析法にて分析し,ほてり・発汗・冷えの症状は,Visual Analog Scale(VAS)で評価した。結果:実験─中等症群の夜間の副交感神経活動は上昇し,交感神経活動は低下した。また,ほてりの症状は4回の治療後に有意に軽減された。一方,中程度の発汗や冷えは,鍼治療の有無にかかわらず4回の治療後に有意に緩和された。結論:鍼治療と看護における「見守り」は,夜間の自律神経活動を調整し,ほてり・発汗・冷えの更年期症状を緩和することが示唆された。
目的:本研究の目的は,開発したフットケアプログラムの効果と妥当性を検証することである。方法:施設スタッフ3名に施設利用の後期高齢者を対象にフットケアプログラムの指導的介入を依頼した。結果:対象は男性5名,女性9名の計14名であり,2名は要支援1,3名は要支援2であった。介入前後の比較では,足部の「冷感」「足がつる」等の循環に関連する項目が,皮膚の状態では胼胝や角質化,皮膚剥離が消失した者がいた。足底部の触圧覚は1か所を除き有意に閾値が低下した(p<.05)。皮膚表面温度は両足とも低下した。開眼片足立ち時間
(p<.05)とFunctional Reach Testは有意に延長した(p<.01)。10m最大速歩行(p<.05)とTime Up & Go Testも有意に短縮し(p<.01),足趾間把持力は両足とも有意に向上した(p<.05)。結論:多職種の介入においても介護予防の第一義的目標である立位・歩行能力が向上し,プログラムの妥当性が示唆された。