日本看護研究学会雑誌
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21 巻, 5 号
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  • 田中 輝和, 西岡 信子, 安田 壽賀子
    1998 年 21 巻 5 号 p. 5_9-5_14
    発行日: 1998/12/01
    公開日: 2016/03/31
    ジャーナル フリー
     ICU入室患者14名(MRSAを含む日和見感染菌を検出)の看護者4名による看護処置後の手指を,速乾性擦り込み式消毒剤であるポビドンヨード製剤(PVP-I),塩化ベンザルコニウム製剤2剤(BAC及びBAC50)で消毒し,その効果をパームスタンプ法で判定した。3種の消毒剤による消毒後の手指残存細菌を比較すると,メチシリン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(CNSr)はいずれの薬剤による消毒後も検出される場合はあったが,ポビドンヨード製剤による消毒後では他の2剤に比し残存細菌は少数であった。又,MRSA,CNSは,ポビドンヨード製剤による消毒後には検出されなかった。速乾性擦り込み式消毒剤による消毒後,手指に残存する日和見感染菌の菌数は,ポビドンヨード製剤を用いた場合が最も少なく,その有効性が確認された。殊に抗菌剤耐性が問題となっているMRSA,CNSrに対しても,ポビドンヨード製剤が最も有効であった。
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